この前、ALLION A-10 200V仕様機の試聴会があって、その解説をマエストロ村井がやられたことを書きました、出水電機の掲示板にインプレをアップされたのを発見! 大変すいません、コピペします!
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この1年間、出水電器試聴会の主役はALLION A10。
120万円プリメインだというのに、そこに投入した物量と音楽的満足感は300万円クラス。
だから即購入し、秋まで何の不満もなく使ってきたが、ある日気付いた。
「そうだ。このアンプは200Vでも駆動できるんだった。ひとつ試してみるか」
本当は、島元社長も中の切り替えはできると聞いたが、「念のため」製作者の元に送って、中を200V対応に切り替えたのち、微調整とエージングを施してもらった。
おおよそ半月後、ボクのA10はわが家に戻ってきた。
スケール感
最低域再生能力
ストッパーなしにどこまでも伸びきるエネルギー感
フォーカスのよさ
空気感の濃密度
すべてが向上。このあたりは先月書いた通り。
村井:社長。この驚きを皆さんにも感じていただきたいから、11月の試聴会は100V対200Vの比較試聴にしましょうよ。
島元:面白そうですね。やってみますか。
当日、会場には1時間ほど前に着いたが、すでに100V対200Vの比較試聴は始まっていた。比較的新しい録音のジャズで比較したのだが、勝負はほんの数秒でついた!!
「きょうのテーマは、100V対200Vだけど、もうほかのソフトはかけなくていいよね(笑) あとは200V仕様で、いい音楽を楽しむ会にしちゃいましょうよ」
そう話したら、会場がどっと沸いた。
その日感じた200Vのメリットは「力強さ」より「静けさ」だった。
秋まで「最高だ」と感じていた100Vの音がどことなく歪みっぽく聞こえるほどの優位性。
いや何、それは100Vで使うA10が悪いのではなく、200Vで使うA10がすごすぎるだけなのだ。
S/N比感が高いので、もっと音量を上げたくなる。
上げても、うるさい感じにならないから、さらに上げたくなる。
当日は「200Vにすると、演奏家の格が上がったようにも聞こえる」といった声も聞かれた。
そう。低域がどうとか、迫力がどうとか、そういうレベルの話ではなく、音楽再生能力が別物になるのだ! その音源に入っている「音楽の一番おいしいところ」をぐっとつかんで、聴き手に向かって全力投球。ついでに「演奏者周辺にただよう空気感」も飛んでくる!
当日かけたディスクは以下の通り(順番は違っているかも)
上野真『月の光~1927年製エラールの響き』
『メジューエワ・プレイズ・ベーゼンドルファー』
『有楽町で逢いましょう、異国の丘~ハーモニカによる吉田正名曲集~』森本恵夫
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番《死と乙女》イタリア弦楽四重奏団
ポポーフ:交響曲第1番 飯森範親指揮東京交響楽団
『OBSESSION』三舩優子(ピアノ)堀越彰(ドラム)
『チャールダーシュ』赤坂達三(クラリネット)
『パルティータ 無伴奏オーボエ作品集』池田昭子
『アルビノーニのアダージョ』ゲリー・カー(コントラバス)ハーモン・ルイス(パイプオルガン)
アート・ファーマー・カルテット『ブルースをそっと歌って』
懇親会で聞いた話によると『有楽町で逢いましょう』『アルビノーニのアダージョ』が特に大ウケだったようだ。
「いやぁ、ゲリー・カーのコントラバスは30年以上前から聴いているけど、あそこまでいい音で聴いたのは初めて」
「曲芸師みたいにいう人もいたけど、ああやってちゃんと再生すると、彼が真剣に音楽と向かい合っていることもわかる」
島元:自分でいうのも何ですが、これまで皆さんに聴かせていた音はいったい何だったんだろうと思いましたね。途中からはもうオーディオのことを忘れ、どっぷり音楽にひたっていましたよ。ああ、なんてぜいたくな時間なんだ、という感じで。
もちろん「どんな製品でも、200Vで鳴らさなきゃ駄目だ」という話ではない。
中には、「100Vから240Vまで何でも来い」という製品もあるが、そういった製品をいくつか200Vで駆動してみても、「あっと驚くほどの差」はなかった。
ALLION A10は100Vで駆動しても十分推奨に値する製品だが、200Vに切り替えたときの伸びしろがケタはずれに大きい。そのように理解していただけると幸いだ。
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ああ、、あたしも行きたかったなあ、、