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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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ワーグナーの夜 3、、

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週末は疲れる疲れる。オディオ部屋のシステムの電源を入れるのさえおっくうでお茶の間のSATRIのヘッドフォンアンプとゼンハイザーのH800でワルキューレのCD4を聞く。


おお! いよいよ有名な「ワルキューレの機甲」が冒頭になりひびく! 父のいいつけに従わなかった娘を追って、ヴォータンが怒髪天を突きながら追いかけて、、不忠の娘ブルネヒュルデを眠らせて、岩山のてっぺんに置きざりにしてしまいます。んでもって、そいつを見つけた男がブルネヒュデを妻にできるという、なんともとんでもないお仕置き、、


でも、娘はそんなお父様ご無体な、だめよ~だめだめ、格好いいヒーロでなくってはあたし我慢できないわあと、つぶらな瞳で泣いて懇願するので、父ヴォータンは、ほろっとつい親ごころで、そしたら火の神ローゲを呼び出して、岩山をめらめらの火で守って、この火をもろともせず、娘に懸想する男は他ならんヒーロだと、火をおこす、、


この辺は年頃の娘を持つおやじの一人として、ヴオータン氏の気もが分からんではないのだけど、、、でも、いいのかそれで神が?


となんとも威勢がいいんだか、情けないんだか、悲喜こもごものストーリーなんだけど、ようはヴォータンの不倫、不実、でもってやっぱり娘に甘いデレデレおやじという、もうダメおやじの鑑って「神」がいろいろ面倒を起こすっていう「とほほ」の話なんだが、それが、音楽の力によってものすごい壮大な作品になっているとうのが実に面白い。


で、SATRIのヘッドフォンアンプはゼンハイザーのヘッドフォンと相まって、大変に歪のない柔らかい音で再生してくれた。おもしろいのは、うちのアキュとB&Wの音に似ているということだった。






同じ人が再生しているのだから、音が似てきてしょうがないけど、苦笑するほど似ている。


という訳で、ダメダメおやじ神のヴォータンがローゲに魔法の火を放たせて、岩山と眠るブルネニュルデが火の中に、、というところでCD4が終わり、、


これをもってカラヤン盤の「ワルキューレ」が終わった訳である。


やっぱり、前にも書いた通り、この盤は1968年ごろの録音で、カラヤンBPO絶頂期であり、やっぱりい~わ~っ。演奏はいちいち本当に上手。歌手もごりごりの人たちではなくて、美声の方が多くてあたし好み、、


ワーグナーの作品はオペラじゃなくて楽劇と言わせるらしいのだが、確かに延々と登場人物たちのお話が続くのが長くて、へたすると退屈極まりないものなのかもしれないが(事実あたしが生でみたワルキューレには退屈した)、本当にうまい演奏と歌で聞くと、なるほどいいものだと納得してしまう。


あたしの持っているカラヤン全曲盤は「オリジナルを忠実に復刻しました。リマスターもしました」という盤なので音も結構良かった。


という訳で、次はレコードとの音の違いを確かめみようかなっと。

おっとショルティ盤との比較もしなくてはなあ、、


外は雨になってきた。相変わらず阿蘇の噴煙は止まず、、


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