連休中は、下のとおりいろいろやっていたのでMバードをリアルタイムで聞けてなかったのだけど、必殺HIFIビデオで長時間エアチェックできるようになったので、「これだオーディオ術!」他、あたしのお気に入り番組を録音しておいて、お昼休みとかにあらためて聞いているんである。
マエストロ村井の「これだオーディオ術!」では、「的場文平さんの自作SDカードプレイヤーで音楽を聞く特集」が進行中。聞いたのは3回目。この会では、マエストロ村井一押しの夫婦デュオ「さてん」の「おちゃのまりょこう」をDSDで聞く、、
う~ん、昔、ルクプルっていう夫婦デュオが、まったく同じようなフォーマット(アコギとボーカル)でやっていて、いっしゅん、ルクプル?と思ったけれど、さてんでしたね(笑)。音は、的場さん入魂のSDプレイヤーであり、しかもDSDファイルということで、もう実に自然、、これが録音か?と疑うぐらい自然、、
当日の曲目リスト:
出演:村井裕弥 ※手作りSDカードプレーヤーでハイレゾを聴こう | - | |
嘲笑 | さてん | AKL |
こころ | さてん | AKL |
わたしのうた | さてん | AKL |
この日のこと | さてん | AKL |
上を向いて歩こう | さてん | AKL |
花 | さてん | AKL |
家族写真 | さてん | AKL |
この素晴らしき世界 | さてん | AKL |
You Raise Me Up | さてん | AKL |
夜空に星がまたたいて | さてん | AKL |
月光 | さてん | AKL |
Burn | Norah Jones | Blue Notes |
Tragedy | Norah Jones | Blue Notes |
Flipside | Norah Jones | Blue Notes
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で、昨晩放送分もエアチェックしたのだけど、リアルタイムで聞けたのは2年ほど前のリピートでピアニスト フリードリヒ・グルダの特集だった。
こちらの曲目リスト:
出演:村井裕弥 | - | |
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58 | フリードリヒ・グルダ(P)ホルスト・シュタイン指揮ウィーン・フィルハーモニー | ESOTERIC/DESSD-90102 |
グルダ/プレイ・ライク・ア・チャイルド | フリードリヒ・グルダ(P) | amadeoPHCP-9209~ |
グルダ/イントロダクション&ダンス | フリードリヒ・グルダ(P) | amadeoPHCP-9209~ |
あたしは、グルダの盤を2枚ほど持っているけれど、実は、じっくり聞いたことはなかったのです。でも、今回SACD化されたグルダのベートベンを聞いて驚いた!そうして、最後にセル VPOとやった同じくベートベンにはぶっとんだ! こりは!
この人は何なんじゃ!
なにしろ、ものすごいテンションとエネルギー、もうあふれんばかりのパワー!
しかもものすごいテクニックと美音。それが、このもう大奔流のようなエネルギーとあいまってくるから、もうたまらない。聞いてるほうは、もう好きなようにしてくださいっていうようなこころもちになってくる、、ああ、これはすごい! ただの変わり者ではなくて、これはふつ~の器にはおさまらない超ど級の天才だったのかもしれない、、こういう人だからこそ、クラッシックとかジャズとかこだわらずに、自由奔放に超カテゴリーでやれたんだろうなと、今回のベートベンを聞いて納得した次第。
そうしてマエストロが番組の残り数分でかけてくれたのが、グルダ自作の「自分のための協奏曲」、、ジャズとクラッシックのごった煮みたいな音楽です、
聞いてて思い出した思い出した、、
まだあたしたが東京でサラリーマンだった頃、
なんとか生活も安定してオディオにもお金が使えるようになった頃、前からほしくてたまらなかったナカミチのカセットデッキ「ドラゴン」をついに手に入れました。いろいろ他にも器機をそろえまくっていて、チューナーにはアキュフェーズのT100(だったか)をすでに持っていて、カセットでNHK FMのクラッシックライブをかたっぱしからエアチェックしていましたね~。
なんでそんなこと思い出したかというと、先日火曜日の「オーディオ歴史館」で牧野・生島両氏がナカミチのデッキの特集をやっていたからなんであった。放送ではドラゴンではなくて、カセットがど~んと前に出て、カセットごとリバースするメカを持った生島さん私有のRX-505であれこれかけてくれたのだったが、、
曲目リスト:
出演:牧野茂雄、生島昇 ※『なぜNakamichiはすごいのか』特集 | - | |
Lullaby Of Birdland (SP起し) | Ella Fitzgerald | DECCA29198 |
Just My Imagination | The Temptations | MotownCE-2381 |
My Old Flame (SP起し) | Charlie Parker | Dial1058A |
ハリウッド・ロマンス | 柏原芳恵 | Philips28LT-505 |
夏色のナンシー | 早見優 | Taurus38TT-1135 |
いや、これが実に良い音で、、牧野さん曰く、ナカミチのデッキはメカも良いのだけど、内臓のプリアンプが秀逸であるので、他メーカ品とは比較にならないぐらい音が良いのだそうです。
生島さんは、手持ちのSPをこのデッキで録音した音を放送したのだけど、いやあ、パーカーの音などは、これがSPかと疑ってしまうほど良い音だったなあ、、
ナカミチのデッキには、個人的に強い思い入れがありましてね(笑)。
実は何を隠そう、あたしが初めて買った「本物」のオディオは実はナカミチのカセットデッキで480っていうやつでした、、近所の電気屋で山積・投げ売りの状態で3万ぐらいだったかなあ、、ナカミチっていうので、ともかくバイトのお金も入ったとこだったので買いました(笑)。
(こりが480です!)
当時は高校の時に買ってもらったビクターのデッキがあって、これでエアチェックとかしていたのだけど、、さあ480でいろいろ録音して、再生したら、なんていい音!もうまったくビクターとは比較にならない。しっとりした音で、なにしろ低いところから高いところまで素直に再生される。当時良く聞いていたフュージョンでは、ドラムスのキックの音が、はっきりくっきりスピード感を持って出てくる、、
つまりナカミチ480であたしはオディオに開眼したって訳なんです。当時19歳ぐらいだったかなあ(笑)。
そういうこともあって、デッキはナカミチ以外には買わないっていうことになって、10年後のドラゴンだった訳ですな~(笑)。
(こ、こりがドラゴン!)
ドラゴンは、やっぱりいい音だった。
ドラゴンをアキュのチューナーで(当時無理して8素子のFM専用八木も建てたのだった、、嫁さんの実家にマスオさんしていたにもかかわらず(大爆笑))。
こいつで、VPOとかBPOのライブをかたっぱしから録音しました。80年代の終わりから90年代のはじめだったかな、、カラヤンもまだ健在で、その頃はBPOとの仲が最悪になっていたので、勢いVPOとの演奏が増えていて、、カラヤンVPOがやったシューマンの交響曲をエアチェックした音は、それはそれは瑞々しくて、これが放送かと思うほどの音だった。
それとアバドが同じくVPOを指揮したシューベルトの9番。特に2楽章のあまりの美しさに陶然としたこともあります。あれもドラゴンとアキュのチューナーだったなあ、、
ドラゴンにはDolbyCが付いていたので、当時は訳もわからずもっぱらCを使っていましたね、、Cは音が悪いらしかったのだけど、、
ドラゴンは、その後、マッキンのアンプ他を入れるときトレードに出してしまった、本当に惜しいことをしました。
ドラゴンは90年代まで現行品としてあったと記憶します。
で、ドラゴンを手放す直前、、だから91年とか2年とかだったかな、、グルダが華々しく来日し、連続公演をしたのでした。
この頃、グルダはまるで思い出したように、活動を広く再開していて、ウィーンでも華々しく演奏していて、NHKでもライブを黒田恭一さんの解説で特集したことがありました。もちろん、あたしはドラゴンですべてエアチェックしました。その中には「自分のための協奏曲」それと、ファンの人なら知ってる、これも自作曲の「アリア」なんかもやってくれたのでした。
(グルダさん)
たしかクロームカセットで毎回録音して、熊本に帰ってきた後も大切に保管していたのだけど、今もあるかな? あったとしてもドラゴンで録音したものは、やはりドラゴンで再生しないと、本当の音はしないだろうな、、
でも、あの当時、いくらドラゴンの音が良かったとは言え、グルダの本当のパワーをあたしは理解できなかったなあ、、やっぱりこういうのは年期というか経験が必要なんですかね(笑)。
んなこんなに、Mバードを聞きながら、いろいろ思い出しました(笑)。
もう連休もだいぶ前のことになりました、、、季節は夏へ、、