なにしろ忙しくなって、、しかも気を使う仕事が続いていて、なっかなか落ち着いてMバードの放送を聞く時間がなかったのだけど、先の日曜の朝、ひさしぶりに生島店長の番組の4回目を聞きました。(3回目はエアチェックしたファイルがあるのだけど、まだ聞いてない)。
今回はあたしも良く若い頃はまった、ロック、ポップスのオリジナルレコードを取り上げます。ゲストはアコリバの石黒社長。
かかった曲は:
出演:生島昇 ※イコライザ・カーブ(Atlantic Columbia)と70年代洋楽 ゲスト:石黒謙 | - | |
Ghana | Donald Byrd | bluenote4048 |
Whole Lotta Love(モービルフィデリティ高音質盤) | Led Zeppelin | Mobile FidelityMFSL 1-0165 |
Whole Lotta Love(UKオリジナル RIAAカーブ) | Led Zeppelin | atlantic588198 |
Whole Lotta Love(UKオリジナル NABカーブ) | Led Zeppelin | atlantic588198 |
Move Over(RIAAカーブ) | Janis Joplin | ColumbiaKC30322 |
Move Over(Columbiaカーブ) | Janis Joplin | ColumbiaKC30322 |
The Ghetto(RIAAカーブ) | Donny Hathaway | ATCOSD33-386 |
The Ghetto(NABカーブ) | Donny Hathaway | ATCOSD33-386 |
Killing Me Softly(RIAAカーブ) | Roberta Flack | AtlanticSD7271 |
Killing Me Softly(NABカーブ) | Roberta Flack | AtlanticSD7271 |
Killing Me Softly(NABカーブ) | Roberta Flack | AtlanticSD7271 |
Fantasy(RIAAカーブ) | Earth Wind & the Fire | ColumbiaAL34905 |
Fantasy(Columbiaカーブ) | Earth Wind & the Fire | ColumbiaAL34905 |
My Life(RIAAカーブ) | Billy Joel | ColumbiaAL35609 |
My Life(Columbia) | Billy Joel | ColumbiaAL35609 |
Like A Rollingstone | Bob Dylan | ColumbiaCS9189
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上のリストを見ると分かるように、これらアルバムは60年代後半から70年代後半までに制作されたものなので、もう当然アルバムのEQカーブはRIAAでしょ~と無批判に、今までRIAAで聞いていたのだけど、果たして本当にRIAAで適正なのかということで、店長と社長が検証していきます。
曲目リストの中に○○カーブってあるでしょ、そのように先ずはRIAAでかけて、次に石黒社長が検証したベストカーブで聞いてみるという比較対象ヒアリングであります。
先ずは、あたしも本当に良く聞いた、ゼップの「胸いっぱいの愛」。うちのサブシステムで聞いてもNABで聞いた方がずっと良い。RIAAで聞く音はちょっとがさつな感じ、、NABカーブで聞くと、音のピントがしっとりあって、中低域がぐっと下がって、しかもちょっと音全体が濡れた感じ。ああ、もうこれ絶対この音で聞きたい。NABカーブの圧勝。生島店長もいや~こんないい音ではじめて聞いたと驚きを隠せない。
次のジャニスはコロンビアカーブ、、ああ、もう断トツこっちだわ! ドラムスの皮の音が聞こえる、、、楽器のリアルさがまったく違う、、、それに、ゼップのときと同様に音全体がしなやかで、、濡れた感じになります、、なんか全然違う、、
1曲とばして、ロバータフラックの超有名曲(あたしらの年代だとコーヒーのCMのあれで分かるアレ)を比較試聴します。
RIAAも悪くない、、これまで聞いていた音だなあ、、次にNAB、、、 うわ~これだけ違うとは! もうびっくりです。
RIAAのとき、ロバータの声とかが、SP間のやや右上にあったのが、、NABにすると彼女の声がSP間中央に定位する、、それにコーラスのそれぞれがはっきり峻別できる、、それに楽器のリアル感がまったく違う、、それに、、英語の歌詞、、今まで聞き取れなかった言葉がはっきりわかりました、、あ~こういうことを歌っていたんだあということも分かった。いや、これはもう、、NABで決定ですね、、
石黒社長いわく、「こういう音楽の質的な向上が適切なカーブで聞くことで得られるとすると、これはもうやるしかないですね」
「それにして」もと生島店長、、、これらのアルバムがRIAAが制定されて20年以上もたっているのに、今、ジョプリンのデジタルフォノイコで適正なカーブで聞くことで、実は各社とも自社のカーブで制作し続けていたとも言えますねえ、、、」と驚きをかくせない、、
驚きついでに、79年録音の、あたしのカラオケの十八番であるEWFの「宇宙のファンタジー」。いや、この盤、もうあたしが20歳ぐらいだからねえ、さすがにRIAAで決まりでしょとかたかくくっていたのだけど、、コロンビアカーブで聞いたアースは、もうまるで別ものでした(大爆笑)。
楽器のピントがもうクリアー、、グルーブ感が全く違う、、そうして、やっぱり音全体がなめらかでしっとりして、ボーカルがちょっと濡れた感じで、もう最高なのさっ!
生島店長が「RIAAで再生したアースは、、グッチ祐三でしたねえ、、コロンビアこそがアースだなあ」と絶妙なコメント(笑)。うまいっ!
他の曲も石黒さんが検証したカーブで再生することで、音質が全く変わったし、社長が言うとおり「音楽としての質がはるかに向上」しましたね。
マッキンの昔のプリアンプには、必ずトーンコントロールが付いていたのは、実は各社でバラバラのカーブを採用している事実を踏まえて、トンコンでリスナーにとってのベストの音にアジャストする目的があった。またそのように指示する文書もあったと石黒社長が裏付ける。
しかし、なんでRIAA制定以降も自社のEQに固執したのか、、各社のプライドか、、
ん~ここまで聞いていて、この番組何か推理小説に似てるなあと思いました(笑)。どちららが店長がホームズで石黒社長がワトソン?、
今回は若い時分に本当によく聞いた曲がかかったものだから、特に面白かった、、
今日聞いた各盤ともRIAAで再生するよりも他のカーブで聞いた方がはるかに良く聞こえました。
だからといって、この盤はこのカーブで絶対聞かなくちゃいけないということでなくて、、結局は「自分」がもっとも好ましいと思うカーブで再生することが良いのだし、今はジョプリンなどのデジタルイコライザーが出てきて、そういうことが可能になった。つまり、オリジナル盤を聞く楽しみ方がぐっと広がった==と生島店長が今回の放送をしめくくりました。
あたしは、どちらというとデジタル再生派だけど、結構良くアナログも聞きますけれど、、オリジナル盤で聞いている音だちは、、こんな楽しみもできるのかあと思いました。あたしは、でも、やっすい国内盤の中古LPで満足(笑)。
でも、この番組はとても面白いですねえ、、オリジナル盤推理小説みたいで、、オリジナル盤ファンの方はこの番組聞いたらはまると思うのです、、