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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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田中伊佐資さんちの音、、

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インフルエンザでふせっていて、ちょっとよくなってきたら、暇だったのでMBのエアチェクをあれこれ聞いていたことは書きましたけれど、伊佐資さんの番組で、あろうことか本人自宅で宅録して、マイシステムの音をマイク録音しちまって、その音を放送で流してしまおうというおそるべき企画があったでした。(1月20日放送分)

 

HPから:

 

1月13日・20日/宅録!田中邸の音を聴く
 今日はマイクと録音機が私の家にやってきました。なんと、田中の家のオーディオの音をとってそのままオンエアしてやろうという恐ろしい企画です。オーディオ・マニアの部屋の音を電波にのせて放送・・・・いつかやってみたいと思っていましたが、まさか言い出しっぺの自分が実験台になってしまうとは。一体自分のオーディオの音をマイクはどう拾ったのか?とても気になります。13日はモノラル・システム編、20日はステレオ・システム編。

 

モノラル編もエアチェックしているのだけど、あたしが寝どこで聞いたのは、ステレオシステム編。

伊佐資さんのメインシステムは、あたしは著書「オーディオ風土記」他で良く知っていたから、一体どういう音がするんだろうっていうことは、あたしだけぢゃなくて、伊佐資さんのファンの方からみんな興味があるはず、、、

 

特にあのオリジナルといかカスタムメイドのホーン型SPは、一体どういう音がするんだろうか、、いっぺん聞いてみたかったのだけれど、それがこの放送でかなった! 

 

全く無計画にレコード棚にあるLPを脈絡なく、どんどんかけていってしまうという、いかにも伊佐資さんらしい進め方でした:

 

かかったLP:

出演:田中伊佐資 ※宅録!田中邸の音を聴く②(収録時の状況により、ナレーションのレベルが通常より低くなっています。お聞き苦しい点がございますことをお詫びいたします。)- 
Nobody's FoolDan PennBeu1127
Easy BluesJimi HendrixExperience Hendrix8876541 9021
I Talk to the WindKing CrimsonIslandILPS-9111
How Deep Is Your LovePJ MortonMorton Records680270 704022
Easy StreetPhobe SnowDCCLPZ-2027
And GoodnightTy Segall&Freedom BandDrag City IncorporatDC675
Wish You werePink Floyd

SHVL814

 

 

 

 

おことわりにあるように伊佐資さんの語りはレベルが非常にひくくて、たまに聞き取れない部分があったけれど、まあ、適当にだらだらかけるっていう、伊佐資さんちにあそびにいったら、ちょうどいたので、ちょっと聞いていかないとか言われて、そ~ですか、ぢゃ~ちょっとだけとかいって、お宅の音を聞かせてもらったいるみたいな、カジュアルな雰囲気だったので、そのことは全然気にならなかったのだけどね、、

 

一方、システムの音はきちんと聞こえました。

すごいなあと思ったのは、打楽器とかピアノのリアルさというか、立ち上がりの速さというか、、エネルギー感もあるのだけど、細かい音も実によく聞こえて、モニター調かなという感じなんだけど、、ジミヘンのブルースなんかは最高でしたね(笑)。ジミヘンだと知らずに聞いてたのだけど、、ものすごくうまいなあと思って聞いてたら、ジミヘンだとわかって、へ~こんな盤があるのかと驚いた次第、、

 

ロックとかジャズとか伊佐資さんがこういうふうに聞きたいなあという音調にしたててあって、いいなあと思った。

 

1枚かけては、システム内容の紹介、、そうして次に1枚をかける、、アンプはそうか、アリオンで、マルチアンプドライブなのですね。アリオンは村井先生も使っていたアンプ、、プリはなにやらDACプリとのこと、、プレイヤーはテクニクスのSP-10だったか、最近出た新品か、ヴィンテージものか、ちょっと聞き取れなかった、、

 

こういう企画ができるのは、伊佐資さんぐらいだと思うな、、オーディオ業界でも、彼の位置付けっていうのは特異なのではないだろうか、、

 

大手メーカーの紹介にするよる訳でもなく、、自分の気に入ったオディオ装置で好きな音楽を聞いて、、そうして何より文章が秀逸、、オディオの話だけぢゃなくて、オディオをやっている人の垣間見える人生というか、そういうオディオをやっている人の周辺世界というか、その辺まで見てとって、単なる機器紹介にとどまることなく、、ちょっと「普遍的」な部分にまで触れそうになる、、エッセイみたいになっているところが実にあたしは好きだなあ、、 

 

たとえば、伊佐資さんの近著「音の見える部屋」の出だし、、電車にのっていたら革ジャンジーンズのきったない恰好の若者が横に座っていて、彼がなぜか履歴書を裸のまま握りしめていて、偶然、履歴書の趣味の項目が目にはいって、そこに「オーディオ」っていう文字が飛び込んできた===ていうところから、話が始まるだけど、これが実にうまい、、

 

オーディオもレコードもジャズもポップも人も、、その昔、椎名誠さんが、「よろずもの書き」と自称していたけれど、伊佐資さんは「よろず音楽ライター」というところではないだろうか、、

 

 

前にも書いたことがあると思うけれど、伊佐資さんは、ちょっと「無頼派」みたいなイメージがあたしにはあって、やっぱり彼の書くものには、他のライターとは違う、、世界の底辺のひろがりが感じられのですねえ、、この感じは、オーディオ歴史館の牧野先輩に通ずるところがあるようにも感じる。

 

実際に、伊佐資さんの著書数って結構多くないですか? それも、この2、3年のうちにどっと出た感じがする、、それはやっぱり、ひとえに作家のユニークなスタイル(文章はもちろん人とのスタンス)に寄るんではないだろうか、、、

 

とかなんとか、まだインフルエンザの余韻のぬけない頭での愚考でありました。

 

 

 

 

 

 


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