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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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犬と星と音楽、、、

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朝、夜明け前。

 

うちのオディオ老犬、ソラを散歩に連れていく、、

 

このところ、良いお天気が続いた後には、冷たいしとしと雨がふって、気温がだんだん下がっていって、秋がどんどん冬に近づいています。

 

天気の良い未明には、東の空には、オリオンとかおおいぬとか冬の大星座が、もうすぐ自分の出番だと言いたげにかかっております。その横には、火星が、西の空には木星(?)が光っていて、朝のひかりに溶け込んでしまう前、大変にぎやかな様子でございます(笑)。

 

昨日、まだ暗いうち、さあ行こうねとか言いながら、老犬をやっこらしょ~とわんちゃんバギーに乗せて(もうあんまり歩けないので、バギーが必須なのです)、、、玄関をあけると、流れ星がさ~っと走りました、、なんだか、あたしと犬はちょっと得したような気がしました(笑)。

 

近くの公園で、二人で天空を仰ぐと、なにしろ夜明け前の秋の空気は、澄み切っているものだから、シーイングがよくて、すごくて、天の川まではっきり見えて、実に美しい。なんてぜいたくなことだろうねえ、、とふたりでにやにやして、犬は朝の用事を済ませます。

 

オディオもいいけれど、そろそろ星見を再開したいなあと、このところ、その思いが強くなっております。双眼天体望遠鏡を還暦の自分のお祝いに買いたいなあと、貯金しなくちゃと思うのだけど、いつも途中でその予算がオディオの回ってしまからしようがない(笑)。

 

そんなことを考えながら、過日、昼休みに近所の図書館にいくと、この本が目にとまった。

 

このブログを読んでいただいている音もだちの中にも、星見好きの人が少なくないみたいで、著者の藤井旭さんの名前は結構近しいかもしれません。あたしが、星見と女の子に情熱を燃やしていた高校時代、藤井さんは、あたしらアマチュア天文家のアイドルみたいでもあった。なにしろ撮影される天体写真の美しいこと、、。そうして、天文仲間と協力して福島県の白川に私設天文台「白川天体観測所」を作ってしまった。

 

愛犬家でもあり、北海道犬「チロ」と行動をいつも共にし、あろうことが「チロ」ちゃんを天文台長さんにしてしまうという溺愛ぶり、ユーモアたっぷりの人なのでありました。

 

この本は、その白川天体観測所に関わる多数のエピソードから成っていて、あたしみたいに10代のころから、その辺のことを天文雑誌などで見聞きしている向きにとっては、なんともなつかしく、たのしく読んだのでありました。

 

白川天体観測所にかかわるみなさんには、音楽・オディオ好きの方は、少ないみたいで、この本にもその辺の話題は全くなかったのがちょっと残念でしたが、、

 

熊本は阿蘇にも、本格的天文台ペンションがあるのだけど(ルナ天文台とか)。同天文台のオーナーは、オディオ好きで、14、5年前あたしが泊まったときに、ドームに中でバッハのゴールドベルグ変奏曲が流れているので、グールドですか、と聞くと、そうですというので、話がはずんで、玉のアンプをつくってるんですと、いくつか手作りのアンプを見せてもらったことがあるのでした。

 

さて、この本の中で、もっとも感動的だったのは、やっぱりチロちゃんが12歳で亡くなるときのもの、、同じ犬好きとしては、なんとも切ないエピソード。「世の中にこれほど深い悲しみがあるのか」と藤井さんがつぶやく。それでも、藤井さんは、チロとの思いでをその後も本に書いて、ベストセラーになったそうです(「星になったチロ」)。

 

白川天体観測所は、2015年に創設者の半数以上が天界に行ってしまったことと、東北地震で望遠鏡やメインの施設が破壊されたこともあり、おしまれつつ閉鎖とのこと。関係者のみなさんが精力的に活動されている時代を、リアルタイムで見聞きしたものとしては、なんともさびしい限りです、、

 

また、星をみたいな~と、この本を読んだ、また切実に思う、、

 

もう一冊、ご存知、熊本県在住の詩人 伊東比呂美さんのエッセイ「犬心」。

 

カルフォルニアと熊本を親の介護で頻繁に往復するころの犬との生活についてつづったもの。伊藤さんのエッセイは、どれもリズミカルでとても面白いのだけど、この本で愛犬タケちゃんが年老いていって、最期を迎える段には、読んでるこちらも、さすがにたまらず久しぶりに号泣したではないか、、、伊藤さんの話は、犬とか植物と、いろいろなものに広がっていくのだけど、いっつも最終的には、自分の死を見つめていて、とても深い、、、愛犬の皆さんには、ご一読をお勧めいたします、、泣くよ、、、

 

うちのオディオ犬、ソラ先生は、もう13歳、、今年のクリスマスには、14歳になるのだけど、昔みたく自分の足で、長くは歩けなくなってしまったけれど、最近はちょいと歩いては座り、あたしをじっと見るので、あたしは、ソラをワンちゃんバギーに乗せて、一緒に散歩する。すると、ソラは、まったく自分が歩いている気分になるんだろうな、気持ちよさそうに、あっちこっちを見て、そうして、またあたしをみる、、、そうして、また散歩する、、

(ちょっと前のソラ、、)

 

ソラとの時間もあんまり残されてないけれど、こうやって、犬と一緒に長く生きれてこれたのは、何ものにもかけがたいことでした。

 

さあて、帰宅して、きれいに洗ってあげて、おやつをもらったら、またソラは、オディオ部屋のソファにねそべって、一緒に、あてもなく音楽を聴く、、、

 

音楽はいっぱい一緒に聞いたけれど、一緒に星を見に行くことは、かなわないかもしれないねえ、、でも、それでも十分なのであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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