昨日、東京からお客様が来られた。
応接間には、あたしのギターとかベースとか無造作に置いてあるものだから、入るなり、いや~ギター弾かれるんですかと聞かれた。弾きますよ~、社長は、ジャズとか聞かれるのですかと聞くと、はい、ギターだとジム・オールとか好きですよ~とか言われるので、じゃ~アンダーカレントなんか、好きですかあと聞くと、あ~あれは、エバンスのピアノもあいまって、いいですよね~と話が弾み、ちっとも仕事の話はすすまない。でも、ま~なんだかんだ仕事の話を終えて、社長はオディオの方もやってるんですかと聞くと、昔はJBLとかで鳴らしてたんだけど、今は携帯のヘッドフォンですよと苦笑されている。そ~ですか、それは残念とか言っていると、昔、吉祥寺に住んでいたことがあってよくジャズ喫茶にいきました。メグとか、ファンキーとかご存知ですかと聞かれるので、メグには一回行ったことがあります。ファンキーにはいったことがないなあ、あそこにはパラゴンがあるんですよね~とか言うと、、そうですそうです、あのパラゴンはいい音してたなあ、なつかしいなあと言いながらお客様は去っていかれたのでした、、、
そうかパラゴン、、、なにかこう普通のオディオ機器ではない、特別のオーラを持つスピーカーですよね。なんしろ見た目が全くスピーカーらしくないしね、、、
さて、10月20日、Mバードの「オーディオ歴史館」は、生島元店長のご自宅にお邪魔して、愛器「パラゴン」でいろいろ聞かせていただきましょうという趣向。
内容は(HPから):
10月20日/生島 昇ワールド・前編
本番組の生島 昇主席学芸員は、いわゆるオーディオマニアである。館長・牧野は「いい雰囲気の音楽を聴くことができればOK」だが、生島氏は再生の流儀にもこだわる。いったいどういう音が好きなのか。話を聞くより音を聴かせてもらおう! ということで生島宅で収録。JBLパラゴンとマッキントッシュ275、テクニクスSL-10MkIIIなどなどの機材を使ってまず聴かせてもらったのが内山田洋とクールファイブのヒット曲「長崎は今日も雨だった」。パラゴンで聴く昭和歌謡は熱気が違う。生島氏がプロデュースしたジャズ名盤リマスタリングの「円盤新世紀」も「おお〜」…
かかった曲は:
出演:牧野茂雄 ※生島 昇ワールド・前編 | - | |
Full House | Wes Montgomery | RiversideRLP434 |
I' Ve Grown Accustmed Her Face | Wes Montgomery | RiversideRLP434 |
長崎は今日も雨だった | 内山田洋とクールファイブ | RCAJRT-1015 |
ウェスの曲は、はじめの曲がオリジナル盤で、2曲目は、生島さんがプロデュースした復刻盤。オリジナル盤の音をイメージして制作したというもので、牧野先輩は、むしろこちらの音の方が自分は好きだな~とのことでしたが、、
音について言えば、大変良かった、、だけども、生の音はこんなんぢゃないだろうなあとも思う。牧野先輩が、シュアーのいいマイクとかを持ち込んで録音してくれたようだけれど、あたしてとして、ちょっとものたりない音に感じた。というのも、故村井裕弥先生がMBのエッセイで、生島さんのパラゴンの音レポートを書いていられるからで、そのレポ―トを読むと、もっとものすごくエネルギッシュな音で聞いてるこちらが押し出されるぐらいのパワーがあるのではないかと、こちらも力を入れて対峙するような音ではないかと予想していただのけど、、(村井先生のエッセイはこちら → https://musicbird.jp/audio_column/p172/ )
今回放送で聞いた録音の音は、結構スマートで解像度が高くて、ちょっとその予想がはずれたみたいな気がしました。こちらの思い入れが強かっただけに、そう感じたに違いないのだけど、村井先生が聞かれた生の音は、さぞすごかったのだろうなあ、、生の音を拝聴したいなあと強く思いました。
そうではあっても、生島パラゴンの音の良さはしっかり伝わってきました。
「長崎は今日は雨だった」の音は、ものすごくクリアーで、前川清さんの声がなにしろ若くて、そしてなまめかしくて、、バックコーラスもはっきり、くっきり立っていて、、圧倒されました。やっぱりパラゴン、ふつ~のスピーカーではないなあと実感しました。
おうちでの録音ということもあって、生島元店長は、リラックスされていたこともあるのだろうか、いつもにもまして饒舌、、牧野先輩とのギャグの応酬にも笑えました。オデイオ機器の操作については、奥様がサポートしてくれてますとのことで、うらやまし~(笑)。
病気から快復されて、ますます元気にオディオに情熱を燃やされているようで、あたしもがんばらなくちゃ! 来週の後編。聞き逃せないぞ!
ところで、このパラゴンっていうスピーカー、、一度惚れると、寝ても冷めても、頭とこころから離れないという、なんとも悩ましいスピーカーのようなんである。
あたしも、故ひらかわさんが作成した「ひらかわパラゴン」を所有していて、音は全くわるくないのだけど、、 オリジナルのパラゴンはオーディオ道場にあって、ちょっと前は良く鳴らしてくれていて、何回か聞いたことがあるのだけど、やっぱりあたし的には、ちょっとぼんやりした音に聞こえてしまって、、ほんとに気合入れて鳴らしたときは、こんなもんではないんだろうと思う、、
故村井先生は、パラゴンを鳴らしている全国のお店を行脚するという、一種のパラゴン巡礼をやっていらした。道半ばで終わってしまったけれど、村井先生もパラゴンを愛されていました。そういえば、オーディオ道場の片山マスターは、村井先生の、パラゴン愛の話を聞いて、俺もパラゴンを是非手に入れたいと、だいぶ探した末、導入できたというエピソードがあったとかなかったとか、、
先のジャズ好きのお客様にとっても、パラゴンは特別な印象を与えたようです。
この前の音もだちのコメントで、パラゴンを鳴らしている湯布院のお店が閉店することを教えていただきました。今の状況だと、あたしは閉店には間に合わないと思うのだけど、、このお店に何回も言ったという音だちによると、大変良い音で鳴っていたとのこと、、
(ひらかわパラゴンです)
あたしは、たぶんひらかわパラゴンでパラゴンとのご縁はつきると思うけれど、パラゴンに魅了された音もだちは、何かこうしあわせそうである、、、