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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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マランツPM-10のほんとの力②

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とうことで、当地また、先の陽気はどこへやら、朝はまた寒くなって、これがこの時期の通常の気候なのらしいけれど、アンプはそのまま、PM-10でB&W805D3を鳴らしてております。

 

なぜかというと、やっぱり805D3との相性がばっちりということにつきるだろうか、、

マランツの過去のアンプなどの開発記事などを、あらためて読んでみると、やはりB&Wスピーカーをいかに良く鳴らすかということが、マランツの大きな課題として常にあったので、そういう意味では、D3シリーズになったとは言え、B&Wのスピーカーとマランツのアンプの相性は、極めて良いということなのだろうなあ。

先に書いたように、接続・電源ケーブルをすべてインフラノイズ社製にしたことで、音の様子が大きく変わった。その状態で、さらに鳴らしこんだという訳です、、

 

さて、うちでPM-10がどう805D3を鳴らしているかを語ることは、アキュフェーズのE-800の音との比較になりますね。

 

ふたつのアンプのキャラは、相当に違いますね。

E-800で、ずっと805D3を鳴らしてきて、その音には全く満足しておりました。その感想は、以前の記事を参照していただくことにしても、、スピードやエネルギーはもちろんだけども、そのじんわりとしみこむような音の良さがあります。

 

さて、ケーブルその他の周辺機器を全く買わず、アンプのみをPM-10に替えて、805D3を鳴らすと、、

 

先ず、すぐにわかるのは、音場の広さ、、、E-800の3倍(?)は音場が広い、、部屋中に音楽が立体的に満ちるという感じ。もちろんE-800だって音場が狭いということではないけれど、PM-10の音場の広大さから言えば、E-800はちょっと内向的な音の出方と言えるかもしれない、、

 

E-800で、鳴らすと、音はSPのセンター近くに展開するけれど、PM-10は、プリメインだけど、内部はモノラルコンストラクションだぜ~ということだから、これだけサウンドステージが広いのかもしれない。

 

同じソースをPM-10で鳴らすと、特にクラッシックのCDなんかだと、、E-800よりも、彫琢が濃いといったらよいのか、彫の深い表現で聞こえます。ひとつひとつの音の輪郭がはっきりと鮮やかに出てくる。E-800だと、もちろん細かい音も聞けるけど、もちょっと、ブレンディングされて出てくるように思える。だから、E-800では、聞こえなかった楽器の音が、はっきり・くっきりと出てきて、あれれ、こんな音の構成だったのかあと感心してしまうことも、、

 

しかし、音の彫琢が濃いという反面、弦の音とかの滑らかさというか、艶というか、そういう官能性は、E-800の方にあると思う。

 

PM-10の音は、そういう官能性というか、耽美的というか、そういう深い情感というのは、少しおいておいて、録音してある音を過不足なく鳴らそうというスタンスであって、だからちょっと「あっけらか~ん」とした音に感じられるときがある。特にクラッシックを聞くと、そういう気持ちにさせられるときがあるけれど、、しかし、音の複雑な構造を聞きたいなあという向きにとっては、805D3をPM-10で鳴らす音は、まさに「正解」かもしれません。

 

昨晩は、耳タコCDのショスタコーヴィッチのバイオリン協奏曲を鳴らしたのだけど、、録音の良さもあいまって、部屋いっぱいに音場が展開して、バイオリンの細かい音まではっきり聞こえて、、オケのうまさに舌を巻き、、この盤、こんなにすごい演奏だったのかあと、マランツで鳴らしてはじめてわかったのでした(笑)。

 

しかし、あまりにも音の出方が積極的なので、もちょっと、ゆっくり聞きたいなあという気分のときは、E-800の方が合うかもしれません。

 

PM-10の音に比べると、このSPで鳴らしたときには、繰り返しになるけれど、やや内省的というか、そういうむしろじんわりいい音になる感じがするなあ、、

 

E-800だって、パワフルでスピードの速いアンプだけれども、パワーとスピードだけで見ると、PM-10の方が優れているように、あたしには聞こえる。特に、ジャズを鳴らしたとき、ピアノトリオなんかだと特に顕著なんだけど、ダイナミックレンジの広さ、パワーの太さ、、低域の量感、高域の響なんかは、PM-10の方が、より太く、豊か、はっきり、くっきり出してくる。 やはりB&W系のスピーカーとの相性が抜群にいいんだということが、ジャズを聞くとよくわかります。

 

さて、先に紹介した、この盤をかけてみた。

 

E-800で鳴らした音の様子と全く違うのに、おどろいてしまいました。E-800で鳴らすと、弦もピアノもベースも実に美しく鳴り、、ああ、耽美的とか思ったのだけど、PM-10では、よりストレートに、むしろドライな感じの音に仕上げてきた。でも、しばらく聞いていると、なるほどこちらの方が現場の音に近いのかなあと思った。特に弦の音は、PMー10だと、もっとしっかり、太く、、E-800のような官能的な音にはならない、、なんというふたつのアンプの音の方向性の違い! 

 

PM-10の音。やっぱりしっとり、実になめらか、艶のある、官能的、抒情的な音ではないですね、、これは、やっぱりモニター系の音なのか、、でも、あたしは、PM-10と805D3の、この音は、好きですね。 いや、とても好き、、、きついとかハーシュな音というのでは、まったくなくて、何も足しません引きません。録音された音を、そのまま出しますね~というような様子なのですね。それをモニター系の音というのもしれないけれど、、

 

PM-10と805D3だと、モニター系の音が基調にはなるけれど、盤に録音された音楽を十分に楽しめる。

 

この音は、なかなかすばらしい、、

 

E-800は、むしろエレクタⅢとの相性が良かったのかもしれない、、 

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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