相当前から、SATRI機器とインフラノイズアイテムは、相性の良さというか、シナジー効果の高さを実際に長年あれこれ試してきて、理解してんですが、今回のSATRIのヘッドフォンアンプとボリュームアキュライザーVRA7のコンビも、予想をはるかに超えてよかったのでした。
今回のヘッドシステムの構成については、先の記事で書いたので、そちらを参照してくださいませ。
で、やったことと言えば、先に追加注文しておいたVRA-7 2個中のひとつをSATRIのHDAのボリューム部分に装着するだけでした。
トランポートとして使っているマランツのCDRレコーダー CDR630のデジタルアウトにデジタルアキュライザーDACU500をかませ、SATRI DAC2000と接続、DACとHDAはSATRIオリジナルのSATRI LINK(電流伝送モード)で接続しているので、このままでも、HD800の再生音は、ほほ~こんなに良かったんだあ~と驚きます。あんまり、良い音なので、その辺にあったCDを聞きまくり飽きることがない(笑)。HD800も、インフラノイズから頂戴した、チューニングシートをイヤーパッドの中に張っているので、オリジナルとはだいぶ違うは思うけれど、まあ、いずれにせよ、スピーカーから鳴る音とは、様子が違います。
いろいろ聞いたけれど、今回は、この2枚(ひとつは全集だけどね)を特に聞きこみました。
HD800の音については、評価はさまざまなのだけど、クラッシック、特に大オーケストラに再生については、音の広がり、解像度などにおいては、なにしろ他のヘッドフォンの追随を許さないとのことは、一致しているみたい。確かに、スピーカーとは全く違う世界ではあります。何が違うかというと、やっぱりオケのフォルテシモでも、部屋の影響を受けないので、音が破綻しない、、、ぶわっと盛り上がって、す~っと消えていく、これがトランジェントと良いということなのかとおどろいたりする(笑)。音場は広大、頭の外にも音が広がる(錯覚だろうけれど)、、、
しかし、いくつかの方が指摘しているように、どちらというとモニター調であって、非常な解像度で楽器のひとつひとつの音が聞こえるのだけど、まったりとしたとか、コクといった要素は、ほとんどなくて、ややドライな感じと言えばよいか。まあ、余計な色付けがない音と言えるかな、、
そんなこんなで、上のSTRIの素システムで1日聞いた、、
で、いよいよ翌日からボリュームアキュライザーVRA-7を適用、、システムと馴染むまでに2,3日かかるのはわかっているので、上の2枚を毎日鳴らしていった。
で、どうなったか、、
結論、、VRA-7の効果は、すごいよ!
音が変わるというよりは、「音楽の表現力が高まるという感じ」なのであります。
先ずは、ジュリーニのブラームス。
この全集は、もう数年前に買って、いろいろなシステムで聞いてきたけれど、なんだかピーキーな録音で、音が固くて、せっかくウィーンフィルなのに、ちっとも良くないなあという印象を、ずっともっていたのでした。VRA-7装着前のSATRIシステムでも、相当にいい音だなあと思ったけれども、、それはいい音だなあと感じるということどまり、演奏がど~のレベルではなかった。
さて、VRA-7で音調が整った後で、SATRI機器とHD800で聞く、ジュリーニーのブラームス、、、
ああ、こんなに良い音楽だったのかあ、、、、
ジュリーニのブラームスは、横に広大に広がります、、例えば、ドイツ系の指揮者のブラームスは、縦に掘り下げていうような感じがあるけれども、ジュリーニのブラームスは、横に広がっていく、、しかも、オケが歌う歌う、、、これこそウィーンフィルの音だわと思わせるような音色でね、、
1番から聞いたのだけど、次に2番、、ぜんぶ良かった、、そして3番、、、あんまりよかったので、4番を残して、全部聞いた。 どの盤を聞いても、ジュリーニのブラームス、、同じイタリア人のアバドと、似てるけれども、音楽の深さというか、雄弁さという点では、ジュリーニが上回る感じがしました。
VRA-7でチューンしたSATRI機器とHD800で鳴らすジュリーニのブラームス、、堪能しました、、、
これはすばらしいブラームスだったのだ、、今までわからんかった(大爆笑)。
それにしても、VRA-7の効果は、実にすばらしい、
さて、インバルとフランクフルト放送交響楽団のマーラー10番。
録音レベルが低い感じで、細かい音とかが聞き取りにくくて、敬遠していた盤なんだけど、あえて聞いてみることにしたのでした。
ああ、やっぱり録音レベルが若干低い。SATRIのDACー2000には、信号レベルが低いと、少しも持ち上げるDEENPHASISとう機能があるのだけど、この盤の再生中は、この機能が作動しておりました。
VRA-7の装着後、、やっぱりこの音楽、マーラーの10番という音楽を、、しっかり聴いたという充実感なのですね、、
ヴォリュームアキュライザーを使用すると、なんというか、音も良くなっているのは間違いないのだけど、やっぱり音楽の表現力がぐんと増した感じがする、、リスナーに伝わる力、、インテンシティとでもいうのが、深まる・高まる、、。
聞いててね、、、いろいろなイメージが湧いてきます。不思議なことだ、、もともとマーラーの音楽には、そういう効果があるのかもしれないけれど、、演奏と「融合」しちまった感じがある、、これはヘッドフォンオーディオならではの感覚なのかもしれない。
音という点でいえば、最終楽章の冒頭は、大太鼓を何回も打擲するのだけども、それがねえ、なんとも不気味なリアリティをもって鳴る、、、ヘッドフォンでこんなに重低音の再生ができるのかと驚いてしまう、、、さらに、やはり優秀録音盤なのだろう、オケの細かい音、音楽の構造が目くるめくわかります、、、
ということで、この連休は、ずっとヘッドフォンオディオでしたわ!(笑)。
上の音も、トランポートをCECに変えたり、ワードクロックをかませたりすれば、さらに良くなるとは思うけれど、まあ、今のところは、これで満足であります。
VRA-7の効果は、スピーカーでももちろんはっきりわかるものだけども、ヘッドフォンで聞けば、より深く経験できると、あたしは思う。
耳タコの、内田光子のモーッアルトのピアノ協奏曲のいくつかも、VRA-7でチューンしたSATRIヘッドフォンシステムで聞いたけれど、なんというかこ~、今までにない、、せまり方で、、なんともじんわりかなしいような、たのしいような、ああ、これがモーッアルトだったのかあと、ちょっとしんみり感じたのでありました。そ~いえば、今日はお彼岸だったのだと思い出した。
VRA-7は、音はもちろんだけど、それ以上に、「音楽の表現力を向上させる」効果があるとあたしは信じる、、、さらに、ヘッドフォンで聞いていく、、