このところ、当地は夏のような陽気。
定年を過ぎたので、もう勘弁してくれよ~といいながら早めに帰宅させてもらっております。そうして運動もしなくちゃねと、歩いて通勤中。昨日は、この陽気で、歩いて帰宅したら結構な汗、、、
シャワーを浴びまして、久しぶりにしょちゅ~に氷を投入していただきます。おっと、シャワーの前には、アンプとCDプレイヤーに電源を入れるのは忘れてはいけません(笑)。
んでもって、音楽室のソファにゆっくり座って音楽を聞きます。シベリウスが到着して、早や1週間以上が過ぎ、、夕方、耳タコCDを回してはシベリウスではどう鳴るか、、聞いて楽しんでおります、、、
う~ん。あたしは、これまで本当にたくさんのスピーカーを使ってきたけれど、シベリウスの音は、おんなじCDを回しても、それらと全く違うなあと感じます。
なにより中低音が厚くて、豊か、、、スピードが速いということではないけれど、、オーケストラとか鳴らすと、生のオケをホールで聞いてるような音の様子、、、弦もピアノも生の音に近い感じ、、、それ音全体が実になめらかで、歪感が全くない、、スムーズそのもの。
海外の批評では、本機の音の出方を”effortless”って言葉で表していることが多かったけれど、「全く無理しない音」ていう意味なんだろう。それはあたしが、先に言ってた「実にらくらくと」出るっていうことと、同じことだと思います。
ほんとにらくらくと音が部屋中にみちみちてくる、、そうして特筆すべきは、音楽の響というか、ハーモニーがはっきりくっきりわかる。今まで使ってきたどのスピーカーも、これだけうまく、そして美しくハーモニーが浮かび上がるってことはなかったように思う、、
設計者は、このスピーカーと相性の良いアンプとして、玉アンプ(300Bシングル)とか、石アンプであれば、しっかり設計され、良いパーツを使ったAクラスアンプをあげている。うちでは、今、アキュフェーズのE-800と繋いでいるのだけど、このアンプとのマッチングがすこぶる良くて、上のような音が出ている訳です。
フルレンジなんだから、エンクロージャーと相まって、鳴ってこのような塩梅の音になるのだろうけれど、まさに設計者が言うように、「生の楽器の音を彷彿」とさせるような感じなんですね。
生のオケを聞いたことがある方ならお分かりになると思うけれど、オーディオの音に比べて、生の音って、がっかりすることが多いぢゃないですか、、音ちいさくて、もうボリュームもちょっと上げてよと思うことがおおかったりして。さらには、生の楽器の音は、実にマイルドで、、ちょっとエッジのたったオーディオで聞いているものにとっては、ちょっとあまりにも、甘すぎるんぢゃないのか、もちょっと気合入れてくれませんかなんて思ったりする(笑)。
でも、オケのコンサートに行ってびっくりするのは、大太鼓なんかの超低音とか、ベースのふっと~いうねり感とか、うちのオーディオでは、絶対出せんだろうという音がある。
これが生の魅力だと思うのだけど、、シベリウスは、そんな生の音の雰囲気をうまい具合に醸し出してくれますねえ、、
これは設計者が、何年もかけてエンクロージャと取り込んできた結果でしょうね、、(これについては、先にあげた設計者の動画をごらんくださいませ)。
もう1年以上も前になるけれど、畏友N君のオーディオハウスにお邪魔して、当時の彼の音を聞かせてもらいました。
そのとき、最もこころに残ったのは、同じ英国のハーベスのSPを300Bアンプでドライブした音でした。シベリウスの音は、あの時のハーベスの音に近いものがあるけれど、、あのハーベスのように弦の音がくっきりうきあがるような感じは出てこない。もっと、音全体をスピーカーがうまくブレンドして出してくると言えば良いか、、解像度という点では、ハーベスの方が良いのでしょうね。あれはあれで、実に魅力的でした、、
などといろいろ考えながらも、シベリウスの音にすっかり満足しております、、
でも、このスピーカーの音は、ドンシャリ、ハイファイ、大音量再生がお好きな向きは、気に入らないだろうなあ(笑)。
しかし、まあ、なんだかよくわからないうちに、うちに来てしまったみたいな、このスピーカー、、、これがご縁ということなんでしょうね(笑)。