という訳でわが町でのジャズライブに行ったのだったが(詳しくは下の記事を見てね)、これが最高だった!
まあ、近所でジャズやりますっていうんで、まあ、ちょっとじょうずな感じのカクテルジャズかなあとあんまり正直期待もしていなかったんだけど、演奏がはじまったらもうびっくり超一流のコンテポラリージャズだったからだっ!
1曲目からカーラー・ブレーの「ブルースをやさしくうたって」とか、チャリー・ミンガスのなんとかかんとかとか、これってコアなジャズファン向けの選曲ではありませんか?
途中、2曲ほどベースの人のオリジナル曲があったのだけど、これもジャズというか現代音楽のようなもので、あたし的はとてもよかった。和音とか構造が現代音楽的だったのですね。そうして、まあ、極めつけはソニ・ロリンズの「イーストブロードウェイランダウ」だっ!
ハードバップですよねっ!。サックスの加納奈実さんのブローがすごい、グル―ブが最高。ちょっとアウト気味の激しいブローがく~ったまらんぞっ!
あたしの大好きなデクスター・ゴードン張りのうしろ乗りでく~ったまらん!でも、出てくる音はモダンなのですね。さいこう!
それとベースの杉本智和さんの響は深い、深い、ベリーディープ、、しかも、ものすごいテクニック、それにまさる音楽性。すばらしい。
プロフィールをみると超一流ジャズピープルと協演されている由。オリジナル曲もちょっと現代音楽調で、というかジャズそのものが現代音楽のひとつなんだけどね、その響や音の複雑な構造には傾聴してしまった。というか、今回は杉本さんのトリオなのでした。
ドラムスの則武諒さんも、ものすごいテクニック。ビバップ系からヨーロッパジャズ系のドラミングはびしっときまって瞠目する他なし、、
なにより、すごいのは、この3人のアンザンブルというか、ものすごい自由なんだけど、3人の醸成する熱いグルーブがいいっ!
加納さんのサックスが他のふたりを煽る、煽る! んだけども、この人の音はどこまでもクリーンな感じ、どこまでも伸びていく。ものすごく速いパッセージもあいまいになることなく、広がっていく感覚。
こういう熱いんだけど、現代的なクール感をあわせた世界を醸し出せるっていうのは尋常なことではない!
最後の曲はあたしの大好きなメセニーの「トラベリング」。ここでは加納さんはソプラノサックスに持ちかえてのプレイだけど、やっぱりすごくよく伸びるクリーンな音。
いやあ、よかったよかった。たっぷり2ステージプレイしてくれて、あたしは久しぶりに感動した!
大変に知的かつエモーショナル。相反するふたつの要因を統合したプレイってのはなかなかそうざらに聞けるもんではない。
いや、すばらしい、本当に感動、、
東京にいたころ、ジャズライブは結構聞いたけど、こんなに優れたプレイをしてくれた人たちはいなかったなあ。
その意味では、あたしんちから歩いて15分ぐらいのところで、超一流のジャズが聞けたことは、まさに奇跡みたいなことだった。
今、現時点で発生、発展しているジャズっていう感じで、すごかった!
で、帰宅したらうちの暗い庭になにやら光るものがふわふわと飛んでいる。
すわ、超小型UFOか!と思って目を凝らしてみると、なんと蛍! あたしらが東京から引っ越してきたときには良くみたものだったけど、約20年ぶりにうちの庭に来てくれた!
あれからいろいろあったけど、この町の自然環境は、きっちり良くなってたんだと蛍にも感動。音楽の環境もこれからごんごん良くなってくれることをあたしゃ切望しますね、、
なにしろ、今夜、超一流のジャズと蛍で、あたしはひさしぶりにとってもしあわせなおっさんになっていたのであった。
このライブを企画してくれた、あたしの音もだちDr.Tにこころから感謝!