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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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ムラヴィンスキー!

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昨日、やっと仕事が落ち着いたのでちょっと早めに帰宅して、暇つぶしにYOUTUBEでいろいろ見ていたら、「20世紀のグレートコンダクター」というドキュメンタリーを見ておりました。


フルトベングラーやらメンゲルベルグやらエリヒークライバーやら、おおそして、あたしの大好きなチェリ! などなどが出てきて、ま~すざまじい演奏の映像が出てくるもんだから、あ~すごいすごいとくらくらしながら見てた。


で、最後にムラヴィンスキーが出てきた訳だ、、


ムラヴィンスキー、、 ん~これまでほとんど聞いてこなかった人であります、、何しろさあ~この人いっつもしかめっつらしているようで、苦虫かみつぶしたような、不機嫌そうな感じで、ちょっと敬遠しておりました。あっ、でもアルテスのライブ盤は2枚ぐらいは持ってるんだった、、


画像の中の彼は、jもう老人で70後半か80歳ぐらいなのか、、オケはもちろんレニングラードフィル、、


で、ショスターコヴィッチの5番とかチャイコフスキーの5番とかの演奏が出てくるので、見ていたら、ぐいぐい引き込まれてしまった。


ショスタコの5番、1楽章だったと思うだけど、張り詰めた音が徐々に結晶化されてというか、構造化されていって小宇宙になるような様は、ものすごい! そうして、それが爆発する! まさにうひゃ~!なんである!あれ、この人こんなにすごい人だったんだ~と初めて気づいたよ!


チャイコフスキーの5番を聞いていて感じたのは、この人は旋律をカラヤンみたくあんまりねっとり、ぐっちゃり出さずに、月並みな言い方だけども、ちょっと貴族的に出して、そういった言わば「低俗」感情に拘泥させず、、音の構築物を作り出すのだけど、しかし、それを一瞬にして爆発させてしまう、、なんだかよくわからんのだけど、そういう印象を持った。





それと、指揮している姿が馬にのっているようなときがあって、この人、元貴族だったっていうから小さい頃は馬に乗ってたのかもしれんなあ、とも思った。ちょっと調べてみるけど、、


ともかく、ショスタコビッチの演奏は音の「浮き上がり度」というか、インフレーションというか、そんな音自体が自分で進化して、何かに融合していって大きな何ものになっていくような、、、そんな感じがするような音楽ってのははじめて聞いた、、こ、こりはまさにすごい指揮者でありました!


チェリとも全然違う、、、、チェリの場合は、音ひとつひとつを、スローなテンポ空間に固定するようにして、音の小宇宙をまさに空間に描くような音楽を作るような感じなんだけど、ムラヴィンスキーの場合は、むしろ音それぞれが息づいて自己増殖するような感じなんです、、二人は全く違う視点や哲学から音楽を作っているのだと思います。


しかし、どちらにも共通しているのは、自分のオケを持っていて、そいつを自分の思いのままに使っていたということと、録音が嫌いだったということ、、


ムラヴィンスキーの後で、チェリのドボルザークの9番(MPO)の演奏YOUTUBEで初めて聞いたのだけど、これもすごい、、こんなに深淵な新世界もチェリ以外にはありえんだろうと思う、、


なにしろ、ムラヴィンスキーだ! これから、この人の盤を聞いていこうと思う、、


みなさんのお勧め盤は何ですか?






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