ピエール・ブーレーズが亡くなってしまった。実は昨年末、ふとブーレーズってもうだいぶお歳だけど、がんばってるな~と思っていただので、あまりの偶然にびっくりした。
あたしは熱心なブーレーズの聞き手ではなかってけれど、やっぱりクリーブランドを振った「春の祭典」にはぶっとんだ! こんなに精緻でカラフルで、しかしエネルギーあふるる音楽を聞いたのは初めてであったから、、
「春の祭典」の一番最後、音がうわっと吹き上がって終わるのだけれども、その一瞬の色彩の広がりと、スピード、まるでスーパーカラフルな花火がふわっと広がるような感じ。
で、他の指揮者の同じ曲の同じ部分を比較してみたことがあったけれど、ブーレーズの色彩感とスピードにかなう盤はなかったなあ、、
その他には、90年代に録音されたバルトークの作品とか、ストラビンスキーのボックスセットとか、エラートのボックスセットとか、SACDでも発売されたマーラーの交響曲、クリーブランドとのラベル作品集、、あらためて見ると結構持ってるなあ(笑)。
でも、やっぱり上の「春の祭典」のような衝撃は、他の盤にはなかったなあ、、
しかし、音の細部まで出してくれて、それがどのように構造化されて、すすんでいくのか演奏でもって提示してくれたのは、とてもよかった。あたしの好きなタイプの演奏スタイルだったのでした。
おとといの夜、BBCの4CHのニュースをスマホで聞いていたら、彼が亡くなったことをいっていたので、すぐウェブでいろいろ見ていたら、なんと、彼は、このブログで先日書いた指揮者・作曲家のレイボビッツの生徒だったことが分かった。
昨日もレイボビッツのボックスからフランス音楽を聞いていたのだけど、、弦のふるわせ方というか鳴らし方というかが実に独特で、さわさわというか、ふわふわというか、まるで空気の振動のように
鳴らしていて、実に明晰、晴朗なんでありました。
なるほど、こういう明晰さがブーレーズにも受け継がれていたのかもしれないなあと思いました。
ブレーズの作曲した作品ていうのは、しかし、真面目に聞いたことがなくて、あたしにとってはブーレーズはもっぱら指揮者であったのでした。
そういえば、あたしがまだ東京でサラリーマンをしていた、20年ぐらい前、ブーレーズがLSOかなんか連れてきて1週間か2週間、ブレーズ祭をやったことがあったなあ、、FMで生中継されたので、エアチェックしまくったけれど、テープはもうどこかへいってしまった、、
もういちど聞こう! ブレーズの「春の祭典」!