今月前半の特集であったウィリアムス浩子さんのハイレゾ特集は、ばたばたしてて十分聞くことができず、紹介できずすまぬすまぬ、、しかし、番組の中で、マエストロ村井がCD音源とハイレゾ音源の比較をしてくれたのだけど、ハイレゾ音源の方があきらかに、空気感が増し、響が豊かになって、ここちよく聞けることは間違いないことがわかりました。
さて、昨日から8月後半の特集がはじまりました。内容は:
8月の後半は、恩田陸の直木賞受賞作『蜜蜂と遠雷』を特集。個性的な登場人物たちがピアノコンクールで火花を散らす長編小説ですが、そこに登場する曲すべてを収めた2枚組CDが大ヒット。そのCDデータを元に作ったハイレゾ(192kHz24bit)もあるということで、ここでもCDとの聴き比べをおこないました。
「CDのデータから作ったハイレゾなんて、所詮まがいもの」とお考えの方もまだいらっしゃるでしょうが、そういう方にこそ聴いていただきたい番組です。eilexのアップサンプリング技術HD Remasterについては、2月後半にも特集を組んでいますが、従来の手法とはまったくの別物。実際にその修復(復元)作業をおこなった堀部公史氏と共に、数々のピアノ名曲をお届けいたします(23日は独奏曲、30日は協奏曲)。
ということなんだけど、恩田さんのこの本、実は偶然だったのだけど、ちょっと前に入手しておいて、まだ読んでなかったのでした。ちょっと漫画の「ピアノの森」ににてるかなあという感じなんだけど、、これからかちっと読んで行きます。
(これから読みますけん)
ということで、この小説の中に出てくるピアノ曲を網羅したCDがリリースされていて、このCD聞きながら、本を読むとおもしろさ倍増ということらしい。しかし、ただ紹介するだけぢゃなくて、上のとおり、こちらのCD音源をHDリマスターでアップサンプリングしたもので聞いてみようというのが、今回・次回にテーマなのでした。
HDリマスターというと、確か今年初めに、本番組でマエストロが紹介されていて、あまりの音質改善に聞いていてびっくりしたのだけど、、、今回はどうなるだろう、
ゲストはリマスターに当たった堀部さん。HDリマスターは、PCで自動的にリマスターするっていうのではなくて、エンジニアが各種パラメータを設定しながら、ねらった音に「修復」していうのが基本らしい。
(左が堀部さん)
さて、今回音はどうか、、
かかった曲は:
出演:村井裕弥 ※直木賞作品『蜜蜂と遠雷』のピアノ集 ゲスト:堀部公史氏 | - | |
ショパン:バラード第2番より | イシュトヴァーン・セーケイ(P) | NAXOSNYCC-27303-4 |
ショパン:バラード第2番 | イシュトヴァーン・セーケイ(P) | NAXOS |
リスト:メフィスト・ワルツ第1番より | ジュゼッペ・アンダローロ(P) | NAXOSNYCC-27303-4 |
リスト:メフィスト・ワルツ第1番 | ジュゼッペ・アンダローロ(P) | NAXOS |
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番 | イェネ・ヤンドー(P) | NAXOS |
バラキレフ:イスラメイ | イェネ・ヤンドー(P) | NAXOS |
ショパン:練習曲Op10-5「黒鍵」 | イディル・ビレット(P) | NAXOS |
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」Op39-6 | ボリス・ギルトブルク(P) | NAXOS |
バルトーク:ピアノ・ソナタ第1楽章 | イェネ・ヤンドー(P) | NAXOS |
ああ、音源はほとんどナクソスなのか、ピアニストのヤンドーさんとか結構このレーベルでは有名ではなかったか?
先ずは、1・2曲目の出だしをCD音源と、おなじところをHDリマスターで聞き比べてみます。
CD音源だって悪くはないんだけど、、なんというか、ちょっとベールがかかっていて、音の分離がうまくないような音に聞こえました。
で、続いてHDリマスター、、
うわああ! これは全く違います。ベールは全くなくなって、空気感がぶわっとアップして、ピアノ音のひとつひとつが鮮明に瑞々しくたちあがり、それぞれの音がピアニスとが意図した時間滞空し、倍音が豊に響きあいます。CD音源だと、息苦しいという感じだったのが、HDリマスターだと、楽器もピアニストも十分に呼吸ができて、ものすごく広がりのある演奏になりました。こんなにも違うと、うなってしまいますね(笑)。
「堀部さんが、意図した音として修復されていますね。リマスターっていうよりは、もともとの音を192KH 24BITで「修復」したっていう方が正確ですよね。堀部さんが意図した音に修復されていますね。」
とマエストロがコメント、、
続く曲も、全て上のような印象を持ちました。おもしろかったのは、各局ともオリジナルの録音された音のキャラはそのままに、空気感とか響と倍音の広がりとかに共通の修復が実行されているのかなと思いました。
HDリマスター修復後の音で聞くと、演奏そのものが活き活きとして、ピアニストの演奏の意図が良くわかるし、なにしろ音が美しい、、
最後のバルトークまで、思わず聞きとおしてしまいました(笑)。
う~ん、HDリマスター、、やっぱりこれはすごいです。
実は、マエストロの番組を聞くちょっと前に、クラッシックチャンネル(121CH)で、
ニューディスクナビで、アーヴィン・ニレジハージさんのピアノを聞いていたのだけど、ちょいと聞きして、あたしはホロヴィッツの昔の録音かと思ったのだけど、、はちゃめななところがある一方、ものすごく美麗なところもあって、一体何なんだと思って、たしかめたら、ニレジハージさんだった、、なかなか良かった、、
こういう古い音源をHDリマスターで「修復」していただけたら良いんだろうな思いました。フルトベングラーの昔の音源とかをHDリマスター化したらどうなるだろうか、、もしかしたらもうあるのかもしれないけれど、、きっとすばらしい音に生まれ変わるんだろうと思います。やってみてほしいなあ、、
さて、上の放送を、昨日から鳴らしているALRジョーダンのエントリーSIとAMP-KUMAMOTOのコンビで聞いたのだけど、、実に良かったです、、上のように細かい音の違いが分かるし、、なにしろ音がなめらか、、ピアノの響も豊かな倍音をもって低音もたっぷり良くなるし、、これは噂にたがわぬすばらしいスピーカーでした。AMP-KUMAMOTOとの相性は全く抜群、、昨日 青フォレさんがコメントしていただいように、しばらく鳴らしこめばもっと化けるものと思います。
このSPを写真のように、昨日からんNS10の上にタオックのスタンドを載せて、なんちゃってスタンドにのせて聞いてますが、がぜん音が良くなりました。
これも昨日、夕方、一杯やりながら、夕ご飯の前に、ちょっとだけジャズ聞こうと、このSPで、MBのジャズチャンネル(122CH)にセットしたら、あ~なつかしい、
渡辺香津美さんの「KYLYN LIVE」をやってました。あ~なつかしいなと感じる人は、あたしと同世代でフュージョンにはまっていた君だね(笑)。
この演奏をこの小さなSPは、十分なエネルギーと音の分離、矢野顕子の若い声など、ずいぶん前にCDで聞いていた音は、ベールが何枚もとれたような鮮烈な演奏で、このサイズからこの音が出てくるというのは、ちょっと驚きなのでした。
(これっ! かってよかった!)
一連のリスニングでAMP-KUMAMOTOのボリュームは、12時から1時程度。やはり、モアイよりはパワーを入れてあげる必要があるけれど、、上のボリューム位置で音量的には十分、十分、、満足です!