日本全国が寒いみたいだけれども、熊本も寒いよ。あんまり寒いとブログ書く気にもならないのだけど、部屋があったまったところでのこのことキーボードをたたきます。今日は週末、今週の報告を一挙にするよっ!
まずは落語の話、、
こちらの寄席にいきました。1月25日、場所は熊本県立劇場。こちらもやっと地震の後で、修理が完了しました。
落語は、小学生ぐらいから好きで、テレビとかラジオでやってると必ず聞いたものだった。今やYOUTUBEで好きなときに好きな噺家の話を聞けるので実に良い時代になったなあと思うけれど、実はあたし生で落語を聞いたことがなかった。
ということで、今回が生落語初体験。しかも、あたしが最もひいきにしている柳家喬太郎師匠が来るというのだからたまらない、、行きましたよ。喬太郎師匠だけではなくて、柳家一門の三三師匠、そして、この方こそ落語界のマエストロ小三治師匠も一緒というのだから実に贅沢まラインアップでありました。
しかし、まああれですね。小三治師匠というのは、まあ、登場しただけで、もう笑いのオーラ―がホール中に充満するというか、、座ってまくらに入ったところでもう、場内大爆笑。大雪で飛行機が飛ぶかどうか大変だったとか、去年大手術したけれど、今は大丈夫とか、、なんだろう、この人の声質そのものがおかしい。え~っていう声だけで、もうおかしいのです。
小三治師匠というと、お若い頃はオーディオ・音楽マニアで有名。70年代のオーディオ関係の雑誌でお写真をよくお見かけしたことを覚えております。まくらだけを集めて本にまとめた、それこそタイトルが「まくら」の中にも、CDの音を良くする術として、CDの表面を切り刻むといいんだという話が載っております。これあたしもやりました。
まくらの後は、古典噺、、いやよかった。やっぱり、もう存在感が違うねえ、、小三治師匠。すばらしい。
そうして、わが喬太郎師匠。はじめっからぶっとんだまくらで、場内大爆笑!メインは自作のバレンタインのお話。この話YOUTUBEで聞いたことがあったけれど、、生で聞くとやっぱり面白い!
だけど、喬太郎師匠にはもっと長く話してほしかったなあ。やっぱり師匠の魅力をたっぷり味わうためには、独演会にいかないといけないなあ。
師匠は、あたしより1歳下の54才なんだけど、頭がまっしろで、どうみても65才ぐらいに見えるのだけど(笑)、、やっぱり、師匠の噺には同時代性を感じるのですね。だから、ものすごく自分に近い噺家だと感じる。いいなあ、喬太郎師匠。
そして、最後は三三(さんざ)師匠。ぐうぜんこの方が情熱大陸で取り上げられたのを見ていたので、若いのに古典で勝負している柳家門下の逸材っていうことは知っていたけれど、師匠を生で見るのも、もちろん初めて、、まだ、お若いねえ、、43歳。こちらか高座にあがった師匠は、まだ青年ですよ!こういう青年が古典にかけるっていうのは、一体なんだろうか、、なんて思いながら、噺がはじまる。
まくらの後は、大岡奉行名裁からということだったのだけど、これは人情噺になるのか、ちょっと間違えば説教くさくなる噺を、三三師匠は、実にうまく笑いの中に「人の道」を織り込んで、いやあ、実にうまい!
だけどこの噺、シェークスピアノの「ベニスの商人」とテーマが通じているなあと思って、古典落語っていうのは、シェークスピアにも対応できるような芸術なのかもしれないと愚考しました(笑)。
古典ていうのは、うまい噺家がはなしたら、それこそ江戸の様子がぽっと再現されるような感じがしてすごい。まるでタイムスリップ感覚ですね、、三三師匠は、噺の力であたしらを江戸の時代に連れていってくれたみたいな感覚、、いや、これは実にすごいなあ、、
しかし、まあ、今をリードする三人三様で実におもしろかったですね。
なんというか、まくらの部分はジャズのアドリブににて、、古典の噺は、ちょっとクラッシックの演奏みたいだと思いました。本は一緒なんだけど、それをどう解釈して話すかっていうのは、クラッシックでは、同じ曲でもっていろいろな演奏者の解釈を聞くのがとても面白いていうのに通じるなあと思いました。喬太郎師匠の創作落語は、なんというか、フリージャズみたいな、ちょっと現代にしかない「狂気」というかそういう毒も含んでいて、
それこそジャズにしかない複雑な響に、通じるところがあるなあと思いました。
それにしても、落語はおもしろい。しかも生で聞くのはまだ面白い。YOUTUBEだけぢゃなくて、たまには機会があったら生で聞かなくちゃね、、
今度東京いったら寄席にいく!