土曜の朝。大きな仕事が終わったら、ど~んと疲れて土曜の午後から日曜はぼ~っとして暮らしました。でも、ただぼ~っとするのではなくて、ミュージックバードで録りだめておいたファイルをソファに寝そべりながら聞いておりました。
先ずは、先週からはじまった生島店長の番組「オリジナル盤レコードの世界」の第2回目。内容はHPから:
10月20日/MILES DAVIS / Kind Of Blue
第2回はモダンジャズの大名盤「カインド・オブ・ブルー」をお題に、今回もアコーステッィク・リバイブの石黒氏に出演をお願いしました。数万枚のコレクションを持つレコード・コレクターとしても有名な石黒氏は、例によってレアな白プロモ盤や、ニンバスのスーパーカット盤を聴かせてくれます。さらに、アコリバ製リードワイヤーやフォノケーブルを使用してオリジナル盤が持つ驚きのサウンドが引き出されていく過程をお伝えします。[再放送=27日]
さて、第2回目の出だし。いきなり生島店長が、オリジナル盤を聞く際、先ずはじめに対処すべきは、みなさん何でしょうか~と聞くので、思わずあたしは「貯金?」とか答えたら、マイクの向こうで店長が「それはEQカーブ。第1回でまなびましたね」とのこと(笑)。
今回はジャズ好きの方ならみんな知ってる名盤マイルスの「カインドオブブルー」。これならあたしだってLPはもちろんCD、SACDまでもってるもんね。
この作品もオリジナル盤がモノラル、ステレオ盤とあるということなのだけど、先ずは適正EQカーブを決定します。今回も各種EQカーブでの再生ができるフォノイコライザー ジョプリン2が使用されました。
先ずはRIAA、、ああ、これはダメだわ、、あたしが聞いても、もわ~っとして音がはっきりしない。店長もゲストの石黒さんも、ん~これは良くないですねえと苦笑。では、次にコロンビアカーブ。ああ、もうこれはダントツ違いますね。音全体がクリアになって、ベースの音程とかもしっかりわかって、おふたりともコロンビアカーブで合意決定となりました。もちろんこの盤はコロンビアが制作したものであるので、エンジニアはRIAAとかはケッしらね~よとかいって、コロンビアカーブを適用したのかもしれないですね。
で、次はモノ、ステレオどちらを選択するかということになりますが、、生島店長が次のように解説:
「この盤が録音されたのが50年代の後半だったのだけど、当時コロンビアが所有していた最新鋭の3CHテープで録音したものなのです。ですから、モノで聞くよりは、やはりステレオの方がよりオリジナルに近いのです」。
ということで、オリジナルステレオ盤に軍配があがります。
しかしこれにも、先回紹介したワルツフォーディビーと同じく、白プロがあるのですねと、と石黒さん所有の白プロ盤を聞くことになりましたが、店長が、いやあ、これ聞いてもし、手もちのオリジナル盤おり音がよかったらこまりますねえとややおびえながら再生、、
果たして、やっぱり白プロ盤の方が音が鮮烈で、はるかに良かったのでした、、 これから探しますと店長がうなだれます(笑)。
では、次にフォノケーブルを交換して聞いみましょうということで、アコリバ製のものに交換、、
ああ! やっぱり相当変わりますね。音が正確に聞こえるというか、そんな感じ、、
さらに、リードワイヤーをアコリバ製のものに交換、、こっちからは全くその姿が見えないのだけど、これはぶっといですねえと生島店長がしきりに感心しております。
そうして、音出し、、ああ、もう交換前と全然違いますね(笑)。楽器の音の生々しさがこれだけ出るとは! 特にベースの複雑な音のアップダウンがはっきりわかるし、、エバンスの細かいピアノの動きがはっきりわかります、、
いや~ちがいますね。一等はじめに使っていたケーブル類も決して悪いものではなかったのだけど、これだけ違うとねえと店長が驚きを隠せません。
最後に石黒さん秘蔵の英ニンバス社が70年代に当時最新鋭のマシンを使って製作した「スーパーカット盤」をかけます。これはRIAAでカットされたものですから、ジョプリンとかもってなくても手持ちの機材で再生できますと石黒さんが説明。音、これはすごい! ぴちぴち鮮度が良いです、、
ニンバス盤の音を聞きながら、今回の放送は終了、、
あたしは、カインドオブブルーって、いつ聞いてもこれはクラッシックの室内楽みたいな感じだなあと思うのだけど、今回、オリジナル盤を最良の音で聞くことができて、その思いをさらに強くしました。ばっちり譜面も書いてあって、アドリブはモード奏法、、ジャズという演奏方法を取りながらもフォーマットはクラッシックではないか、、そんな感じがします。
さて、今回学んだことは、、、
① オリジナル盤再生の基本は適正なEQカーブを選択すること
② モノ、ステレオ、白プロなど数種のオリジナル盤が併存する場合、盤が録音された当時の状況 (録音機材や録音のフォーマットなど)を確認し、その上で、音質が最良のものを選ぶこと。
③ フォノケーブル、 リードワイヤもできるだ高品質のものを選ぶこと。これについては、石黒さんが再生機器の中で最も微弱な電流を扱うところなので、それをあつかうワイヤなども高品質であればあるほど、音がよくなるとの説明。たしかに、アコリバ製のケーブルに交換した後の、音の自然さは、交換前の音とは全くちがっていましたからねえ、、
さて、翌日日曜の朝は伊佐資さんの「音ミゾをほじっておくれ!」を聞きます。
今回は(HPから):
10月21日・28日/レコードで振り返るオーディオ人生
オーディオとレコード(特にジャズ)が大好きな小峰崇城さんを迎えて。父親が写真館を営んでいた影響で子供のころから舶来品のカメラや蓄音機に囲まれオーディオファンに。傘寿を迎えた今も開店前からお店に並ぶほどのレコード好きです。半世紀をまたぐ小峰さんのレコード・オーディオ人生を愛聴盤で振り返りました。マイルスの「ソー・ホワット」のロストテープやグラント・グリーンのDJ用45回転盤などレアなコレクションも登場します。
小峰さんは、伊佐資さんのムック本にも登場されている方。御年80歳ということでしたが、今も毎週2回は中古盤をあさりにいくということで、外にいかなくても、世界一流のプレイヤーの音楽が自宅で聞けるオディオ再生という趣味は最高。毎日が楽しくて仕方がないと、実に意気軒高! あたしらも負けてられないなあと思いました。
さて、小峰さんが持参された盤のひとつが、生島店長が今回取り上げられた「カインド・オブ・ブルー」の録音実況盤(?)。アナログフォーマットなのだけど、マイルスが演奏を止めたり、また始めたり、、そういう録音の実況のレコード、、そうして通常盤とは違うバージョンの演奏もはいっています。しかも、しっかも音が良いです。音質は上のニンバス盤に匹敵するぐらいだと思った、、
この盤を聞いた伊佐資さんが、この録音はCDでは聞いたことがあるけれど、アナログ盤があるとは知らなかった。これは貴重ですとのコメント、、 小峰さん所有のこの盤は一体どういうものなのだろうか、、
さて、生島先生 最後に質問です!
今回の放送ではトランスの件について触れられていませんでしたが、今回も先回と同じく石黒さん愛用のインピーダンスばっちり合わせのトランスを使用されたのでしょうか? それとも今回はそのトランスは無しで、ジョプリンのみで再生されたのでしょうか、、その辺がちょっとわかりませんでした(笑)。
それにしても、オリジナル盤にはまってしまうと、、これは、もう底なしだわ(大爆笑)。
あたしは、インフラノイズのUSBアキュライザーでファイル再生する音にぞっこんで、オリジナル盤にはまることはないと思うのだけど、、それにしても、生島店長の放送はとてもおもしろいです。
ところで石黒さんの声って、どこかで聞いたような声とはなしかただなあと思っていたのだけど、、わかりましたよっ! 作詞家の松本隆さんの声と語り口がそっくりです(笑)。もしかして、石黒さんも元ドラマーだったりして(笑)。次回も聞く!