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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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村井先生を偲ぶ ~ 片山マスター個展②

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翌日の朝11時には熊本空港に到着。ここからオーディオ道場までは15分ほどなので、片山マスターの顔を見によってみることにしました。

 

今日もいいお天気、汗ばむほどの陽気。

 

「道場カフェ」に到着。でも誰もいない。

かたやまさ~んと呼び掛けてみるけれど、やはりいない。カフェ入口を見てみると張紙。「個展の方に行っているから、お客さんは電話してほしいと」とのメッセージ。早速電話してみると、お~個展ばしよるととたい、出てこんね~とのお言葉(笑)。今日は、今帰ってきたばかりけん、週明けにいきますけんと返事して、土曜日の午後は帰宅して、寺島さんの番組を聞いたり、レコードを聞いたりして、のんびり。久しぶりの東京は正直疲れました(笑)。

 

翌週、月曜日。良いお天気。 汗ばむぐらいの陽気。

途中コンビニに立ち寄るとエアコンがもう動いていました。なんでも当地は最高気温が29Cだったそうです。

 

片山マスターの個展が開かれている「なかお画廊」へ。

お店に入ると、オーナーの中尾さんとごあいさつ。彼女も昔からの道場の「音もだち」。久しぶりにお会いしましたが元気そうでなにより。自宅の古い蔵を改造した、古民家風の2階建の小さな画廊ですが、とてもいい雰囲気で、落ち着けるスペースです。スタートしてからもう7年だそうです。

 

白い壁に片山マスターの絵がかざってあります。絵と壁の間にはお花とかも小粋にかざってあって、いい感じです。

 

マスターは2階にいて、なにやらお客さんとお話されている様子。階段の下から、きましたよ~と声をかけると、やっときたね~と破顔一笑でおりてきます(笑)。

 

地震の時、何かで頭を強打してから、いろいろなビジョンが見えるようなって、そのビジョンの記憶を絵に描いていったら相当数になったとのこと。それらの作品を見て特別なものを感じた中尾さん。画廊店主の強い勧めで今回の個展になったとのことでした。

 

私も、様々な絵を道場のカフェで見せてもらったけれど、今回は画だけでなくてフレームも手作り。画とフレームが一体となった作品になっています。

 

マスターは、相変わらず絶好調で、これがあ~で、あれがこ~でと何だか訳のわからん・いっちゃってる作品解説をしてくれるのだけど、

 

 

 

実は今回、わたくし、初めてマスターの画家として絵を「対峙」させてもらいました。

う~ん、、個人的にとても良いと感じました。いろいろなスタイルで描かれているけれど、なんというか、作品の深さ、静けさ、、寂しさ、、やさしさ、、希望、ユーモアなど、マスターの内面というか マスター「その人」が作品に込められているなあと感動しました。

全ての展示作品に感銘を受けたのだけど、傑出しているなあと感じたものいくつか、写真を載せておきますので、皆さんも見てくださいね。

 

こんな言い方をするととても失礼だとはわかっていますが、正直、これほどまでの作品だとは予想しませんでした。店主の中尾さんに、「画が生きてますね、、」と言うと、小さくうなずいてくれました、、、

 画廊1階は中尾さんが選りすぐった作品。一方、2階は片山マスターの思うままにして良いという店主の配慮で、2階にはスチューダーのA730とSATRIのAMP-KUMAMOTOそして、自作のミニホーンシステムで音楽を演奏しつつ、片山ワールドが開陳されております。作者のおいたち、歴史、思想、音楽などがば~んと展開される小宇宙。、、いわば私たちがいつも道場で接しているマスターの存在でありますね(笑)。

 

さて、そしたら作品と一緒の写真を撮りましょうと、撮影をはじめると、マスターが突然号泣、、

 

「村井せんせいはあまりにも早かった、、あれだけお世話になったのに、何もできんかった。おれはさびしい、かなしい、奥さんにも会いたかった、、」

と泣くのです、、あまりのことに驚いてしまったのだけど、こちらもそのうちもらいなきしてしまいます。

 

「村井先生の意思を継いで、道場は無くさない。オーディオの灯は絶対に消さない、道場を復活する!」

 

と大宣言! 

 

そ~ですね。村井先生の分もわたしたちががんばらんといけんですね」と言うと、

 

「そ~たい! あたりまえたい! アナログと玉、そして機械を修理して大事に使う。そういうことで、道場を続ける!」

 

とさらに力がこもります。

 

村井先生には、道場で講演もしていただきました。さらには、地震の後には、AMP-KUMAMOTOを強力のプッシュしていただき、そのお陰で多数の人に使っていただき、道場の復興に尽力していただいたのでした。そのことを、片山マスターは絶対忘れないとのこと。これから、またいろいろ道場でやっていただきたかったのにと涙まじりに語ります。

 

先ずはSATRIの新作。フォノイコと小型アンプがとてもいいとたい、だけん、その発表会ば道場でやる。まずはそこからはじめよう==とマスターが立ち直ります。

 

また、近く村井先生の画を描いて奥様に送るから、、とのことでした。

個展は4月29日・平成最後の日まで。当日は片山マスター70才の誕生日です。その日は中尾画廊にいるから、みなさんあそびにきてくださいとのこと。

 

SATRI新作の発表会については、追ってこのブログでもお知らせします。(新作の記事がMJ最新号に掲載されています)。

 

村井先生と縁の深かったオーディオ道場と片山マスター。村井先生のことを忘れることはありません。

 

遠く熊本からご冥福をいのります、、

 


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