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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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イギリスの音、、、

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コロナ騒動の中、音もだちのみなさんにおかれましては、変わらずオディオにがんばっておられることと思います。

 

あたしの日曜は、午前中、お天気がよかったのでひさしぶりに単独ロングライドで50キロほど自転車のおけいこ。そしてオディオ、オディオ、オディオの午後でしたの(笑)。

 

さて、サンバレーの玉DACを2階のタンノイスターリングシステムにつないでみました。トランポーターには、マランツの廉価CDP6006.こちらの同軸アウトとSV192PROに接続。これからマランツのプリメインPM17VER2のプリ部だけをつかって、300Bシングルアンプでスターリング初期型を鳴らします。

音もだちから貸してもらっている、この手作り300Bシングルなんだけど、実に音が良いのです。うちのスターリングがこんなにいい音で鳴るのは、間違いなくこの玉アンプのおかげであります。

 

さて、SV192PROをつかってみると、、音全体が実に繊細になります。響が美しい、、こういう音の特徴がタンノイスターリングのキャラとも合ってるとも思うのだけど。スターリングのいいところを、玉アンプと相まって、絶妙に出してくれます。

 

スターリングは、もともと、他のタンノイSPのキャラもそうかもしれないけれど、独特の高域(ちりめん感とでもいいますか)をどう調整するかが決め手になると思うけれど、、上のラインアップだと、スターリングに高域の独特キャラを、実に美しい響におさめてくれますねえ。いやこれは、いい。バイオリンの音、弦の音が、クリシェだけど「いぶし銀」のいい音だなあ、、

 

もともとあたしは、大音量再生派ではなくて、中音量ちょい上げぐらいがリミット。大音量だと耳が痛くなる、、

 

で、今回わかったのは、この300Bシングルでスターリングを鳴らすと、小中音量でも、音全体が過不足なく聞こえるということ。

 

ブラームスのバイオリン協奏曲を聞いたのだけど、中音量ちょい下げぐらいで、バイオリンのソロはもちろん、伴奏オケもしっかり美しく聞こえます。そうして、音場も広く、遠近感もしっかり出てきて、、いぶし銀系の高域とふわっと出てくる中低音、、実にいい塩梅のバランスなのであります。全然大音量ではない、1Wも出てないと思うよ、、

 

でも、音楽のいいところを実にうまく、おいしく出してくれる、、しかも、同軸SPだから、定位は抜群だし、300Bアンプの力が、楽器の響が前に出てくるときもある、、いや、スターリングがこんな感じでなるなんてはじめて、いや、このSPに実力を今まで発揮させてあげられなかったなあと、ちょっと反省、、

 

で、思ったのは、スターリングの音っていうのは、たぶん往年のイギリス人のつくったオディオの音なんだろうと、、

 

タンノイはもちろんだけど、今あたしが最も興味のあるBBCモニター、ロジャースとかハーベスとかのスピーカー、、たぶん設計者は生演奏の肉薄するような音を作ろうなんて思ったなかったと思う。あたかも、生と「思わせるような音」を出そうと思って設計したのではないだろうか、、、だから、聞いてる人の感覚として、あ~こんな感じ、これでいいと思わせるっていう、良いグッドフェークというか、グッドイリージョンというか、そんなスタンスで作ってような感じがします。

 

だから、中音量ぐらいで、家庭で聞いてもあんまり迷惑にならないぐらいの音量で聞いても、フルオケが、あたかもミニチュアのオケが目の前にならぶような、イリュージョン、、そいういうのを出せるように作られたのがイギリスのスピーカの特徴ではないかと思いました。

 

JBLのでかいユニットで、まさに生を再現するぞっていう意気込みでアメリカ人は作る、、

アメリカ人の作るスピーカーっていうのは、あたしも昔使ったマッキンのXRTシリーズとか、インフィニティのベータとか、物理的にも大きくしないと、生の音に肉薄しないからだと思います。

 

こういうのは、文学(といってもあたしが知ってるのはSFぐらいなんだけど)でもそうで、アメリカ人の各SFとかは、ものすごく長いものが多くて、分厚いものが何巻も続くってのがあるでしょう。「物量」で現実感を作っていくというそんな文化なのだと思います。

 

一方、イギリスは、物量ではなくて、例えば、木の響を利用したり、内部構造を考えたりとかで、どれだけ現実らしくできるか「工夫」する、、言い換えれば、アメリカ人っていうのは、がんばれば生の音が再生できるさっ!お~っていう感じで楽天的。一方、イギリス人てのは、生の音の再生ってもともと無理だかね~という、ちょっと悲観的というか現実的とういうか、クールな世界観が根底にあるような感じがします。あっ!でも、なんでイギリス人がB&Wのモニタースピーカーをつくれたのていう質問があるかもしれないけれど、これはもうちょっと複雑な背景があると思う。これから愚考しましょう(笑)。

 

んなようなことを、自転車をこぎながら考えました、、、

 

それにしても、300Bで鳴らすスターリングの音の様子には、もう全く満足、、これだけでもいけるかなあなどと、そんなことできそうもないことを思う、、

 

 

 

 

 

 


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