最近よく紹介しているアメリカのアナログマスターであるマイケル・フェルマーさんの動画とかを見ていて、73才になる同氏があまりにも楽しそうにアナログの話を語るものだから、そのうち、あたしも、お~しアナログきちんとやってみよ~という気持ちが高まってきたのでした。
あたしらの世代、中高生の頃のオディオソースと言えば、先ずはFMとカセットデッキ、その次にレコードという感じであって、レコードはとても高くて、自分の小遣いでは、そんなにたくさん購入するのは無理でして、学校の友達と貸し借りも多かったな。それでも、高校卒業するごろまでには、LP60枚ぐらいはあったのではないか。当時はロック、ビートルズから英国製のハードロックやプログレ盤を買ってたなあ、、
好きだったのは、キングクリムゾン、イエス、ZEP、ディープパープルなどなど、、
CDが登場したのが82年、だいぶたって、あたしが初めて買ったCDプレイヤーは、ヤマハの3万円代のものだった。でも、当時CDは一枚3千円とかで、とても簡単に買えなかったですよ、
レコード屋にいっても、まだメインはレコードで、CDは片隅のコーナーにかざってあった感じでありました。あの当時、多くの人が、CDなどは、2、3年で廃れる一発芸人みたいなもので、今後もレコードを聞いていくんだろうなあと思っていたのではあるまいか、、、
そのあと、ど~いう流れか、南国は豪州で4年ほど住んでいた間に、いろいろと中古レコードを入手したのでした。彼の地は、カンガルーとコアラだけの国でもなくて、シドニーとかは、当時レコード店・中古レコード店も非常におおくて、町を歩けば、そこここにレコード店にぶつかったぐらいでした。
んでもって、ワーグナーのオペラとかマーラー交響曲全集とか、昔のジャズとか、そういったものを中古LPで集めたりしてたのでした。そのころ入手した結構な数の盤は、彼の地を離れるとき船便で熊本の実家に全て送って、今もしっかり保存しております。
帰国して、こころならずも東京で就職して、所帯をもった87年ごろまでは、まだまだレコードがメインで、レコードを買ってたなあ。そのうち、CDが音楽業界をのしてきて、だんだんとLPがレコード店の片隅に追いやられました。
あたしが最後に買ったレコードは、今でもはっきり覚えているけれど、千葉のヨーカドーのレコード店で買ったトレヴァー・ピノックのバッハのチェンバロ協奏曲。 当時、東京での仕事が合わなくて、これからど~しよ~かな~と悩んでるときに買った1枚で、その記憶とリンクしていて、はっきり覚えてますねえ(笑)。
その後、どたばたあって東京から熊本に帰ってきた頃は、地方のレコード屋でもCDがメインになって、それ以降はアナログレコードを買うことはほとんどなくなった。
でも、あたしは、CDがメインになったころも、今まで集めたLPを処分しようとはちょっとも思わなかった。プレイヤーも針もアナログ関係のものは、この世からすぐにもなくなるぞ~てなことが言われて、アナログをぜ~んぶ出して、CDに入れ替えちった~なんて言う音もだちも少なくなったみたいだけど、あたしはなんとなく、処分するのも面倒くさくて、、そのままにしてたというのが実情(笑)。
それから幾星霜、、、アラカンになった今、アナログはオディオのメインソースとして復活を遂げ、新品プレイヤーも数々登場、新旧アナログファン入り乱れて、大変な賑わいとなっておりますね。上のフレマーさんによると、アメリカではアナログは、オディオの主流として完全に復活。最新技術を投入したプレイヤーでアナログを聞くと、CDと比較ならないぐらいリアリティにとんだ音楽が展開されるという、アナログの新境地まで開けてしまった。ていうんで、なにしろ、アナログが面白いという時代になった==とのこと。
フレーマーさんの話は、CDとアナログの音の比較に頻繁におよぶのだけど、彼はこう言う==
「CDの音はパーフェクトだ。特に最新のdcsのプレイヤーで聞いてごらんよ。パーフェクトだ。しかし、実際アナログで聞いてみると、自分の耳には、アナログの方がはるかに良い。なぜか? わからない、でも思うに、アナログには、CDが切り捨ててしまった「ノイズ・雑音」みたいなものがはいってるんだろう。そうして、そういう技術的には不純なもの、人間の耳には、ここちよく聞こえるということなんだろう。確かなことは、わからんよ~(大爆笑)。でも、実際この音を聞いてみろよ!(ここでロキシーミュージックの「アバロン」のCDとLPを聞き比べする)。ねっ!
一聴でアナログの方が良いと、感じるだろ!(周りの人全員が頷く)」。
(あたしのアナログ+マッキンシステム)
ちょっと前、音もだちから、マッキントッシュのアンプを譲ってもらいました(はじめは貸してもらってたのだけど、あまりの音のここちよさに、ついに譲ってもらうことになったのでした)。んでもって、手持ちのプレイヤーをC33に繋いで、先に書いた、エラ・フィッツジェラルドのレコードを回して、音楽がぐんぐん伝わってくるのと、音のここちよさに、、おどろいてしまった。もちろん、ウルトラハイファイぢゃない、だけど、なんしろ聞いててアナログは気持ち良い(笑)。それからは、次々と手持ちのLP聞いていく、、
実は、自宅にもLPは200枚ほどございまして、、そのほとんどをきちんと聞いてない状態で、これまで来ました。でも、C33のフォノイコの優秀さと、フェルマーさんの動画とかに触発されて、あたし的な「アナログプラネット」が再始動しているような今日このごろなんであります。
(つづく)