あたしが、いわゆるハイファイ機器を買ったのは、立派な(笑)社会人になってからだった。そのときのラインアップというと、もう音楽ソースのメインがCDに移行していたころだったから、CDプレイヤーはフィリップスのLHH500、プリメインアンプがラックスマンのL-570、そしてずいぶんと聞き比べして決めたのがヤマハのNS1000Mでした。
このSPを選んだ決め手は、なによりピアノの音が美しいということだった。 試聴の際、かけてもらったビルエバンスのピアノの音、シンバルの美しい鉄粉感、、、ああ、これしかないなあと思ったのでした。
さて、先に書いたように、お友達のご厚意で、今、あたしの音楽部屋ではB&W 805D3が鳴っているのです、、
音はどうか、、
やっぱりこ~いう音が、あたしは好きなんだなあと、この1週間ほど鳴らしてみて、つくづく思いました、、、それは違うよ~と言われる向きもあるかもしれないけれど、このB&Wの小型スピーカーとNS1000Mの音には、何か通底するものがあるなあと感じています。どちらも基本的には、モニタースピーカーだからかもしれないけれど、す~っと高域がきれいに伸びて、混濁なく、、実に美しく響くところが、ちょっと似てるなあと感じする、、こういう音の傾向が、もともとあたしは好きなのだなあと、、今さらながら実感しているという訳です。
さて、ひさしぶりにB&Wの800系のスピーカーを聞いてみて感じたのは、あ~音が相当変わったということでした。
ん~802SDの音に比べると、実に柔らかくて、、、包み込むような音になった、、、その上で、あたしの好きな、どこまでも透明です~っと伸びていく高域、、、低中域は、必要にして十分な量感と豊かさ(もちろんあたし的には、人によっては足りないなと感じる向きもあるだろうけど)、、
エレクタⅢの音は、もっと中低域がゆったりとして、高域はいい感じでまるまっていて、それが生の楽器の音なんかを、より美しく仕立て上げてるような感じがする。だけども、805D3のような、凛とした感じは出なくて、もっとリラックスして、音楽を楽しませてくれるような音の様子、、
これは、これで素晴らしい音ですね。でも、そう、凛とした感じが薄いのかなあ、、、
耳タコのクラッシックCDなんかを聞いてみても、805D3で聞くと、あ~こういう音の構成だったのかあと、微細な部分が明確に聞こえる、、かといって、無味乾燥な分析的な音ではなくて、そういう細かい音が、実に美しくまじりあって(そのまじりあいも聞き取れる!)鳴る。エレクタⅢでは、こういうなり方はしない。
805D3の音は、微粒子でできていて、イタリアのえらい哲学者(スピノザさんだったか)が、物質の最小単位を「モナド」などと言われていたけれども、音がモナド状に出てくる、、だけども、なんというか、ものすごく微細に作られた点描画みたいな感じが、特に高域に感じられる、、
こういう感じは、エレクタには感じられなくて、むしろ、こちらは、油絵みたく、色濃い表現だと思うな、、
うまく言えないけれども、基本には、ソースに入っている音をきっちり出すという点では、805D3はモニター調なんだと思う、、センモニに通底するサムシングは、このモニター調ということなのかもしれません。
ドライブアンプは、アキュフェーズのE-800なんだけれども、A級 8Ωで50Wで、スペック的には、805D3に対しては、やや弱いように思われるかもしれないけれど、いやいやいやいや、聴感上は、もうパワー十分! 下から上まで、ハイスピードでドライブしますねえ、、今のところソースによっては、やや軽いなあと感じるところは、あるけれど、全体的に805D3とは相性ばっちり!ですね、、
スタンドは、オリジナルスタンド、、、このスタンドに砂とか詰め物をすると、だいぶ音が変わるという情報もあるけれど、お借りしたものには、何も入れてありません。でも、このままでも十分ですね。
ということで、しばらくお借りできるというので、このところ、耳タコCDをあれこれ聞いている。
そういえば、SA-10はSACDプレイヤーだったんだというので、手持ちのSACDを何枚か聞いたのだけど、これは、ええっ!いうぐらい、さらに良かった、、
まだまだ聞いていきますから、さらに感想などアップしていきたいと思います。
それにしても、B&W805D3は、大したスピーカーだった、、