2回目のワクチン接種の副作用で、終日ぼ~っとしていた間、BSとかで録画しておいたクラッシック音楽の番組とかを流しておりました。その中で、なかなか、いいなあと思ったのは、指揮者の大植英次さんがN響をやったコンサート:
「情熱の人 大植英次 22年ぶりにN響の舞台に立つ」
指揮:大植英次
ピアノ:阪田知樹
グリーグ/2つの悲しい旋律 作品34 ─「胸の痛手」「春」
ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 作品35
シベリウス/交響曲 第2番 ニ長調 作品43
今年4月21日にサントリーホールでの演奏。
ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲もやったので、最近、シ氏の音楽がだんだん好きになってきたあたしとしては、見逃せませんでしたので、大植さんの指揮というよりは、こちらに興味があったのでしたが、、
大植さんの指揮を初めて生で聞いたのは、1990年7月12日 東京オーチャードホールでありました。実は、このコンサートは、バーンシュタインがLSOとやったものだったのだけど、当時、バ氏は、体調絶不良で(この後、間もなく他界したのでしたが)、、予定されていたプログラムのひとつ「ウエストサイド物語」よりシンフォニエッタを、大植さんが代役で振ったのでした。
どんな演奏だったか、ほとんど印象に残っていませんが、悪くなかったように記憶します。なにしろ、当初、この演奏会、バ氏が「ブルックナー9番」をやる予定だったので、チケットを入手したのでしたが、、結局、「ベートベン7番」に変更し、この曲を
バ氏が振ったのでした。
このベートベンは、もうバーシュタインがヘロヘロで、もういつ倒れるかわからないぐらい具合が悪い様子で、なんとかやっと振り終えた。見ているこちらも、はらはらしどうしで、音楽がどうのこうのっていう感じではありませんでした。これが、あたしが見た・聞いたバーンシュタインの最初で最後の演奏。
話はもどって、大植さん、、、
久しぶりに画面で見た同氏は、これは、大植さんですって言われなければ、ちょっとわからなぐらいにまん丸になって、ふくよかになられていました。あたしのイメージの中の彼は、こんな感じ、、
シュッとしていて、さっそうとした様子だったのだけど、、今のふっくらした様子は、なんかあたしの知り合いにしっかり似ていて、なんとも、だいぶギャップがある。
でも、音楽は、濃厚でした、、特に冒頭のグリーグの演奏から、N響がこんな濃い、ねちっこい弦の音が出せるのだあと感心いたしました。
そして、演奏会メインのシベリウスの2番。これは、あたしもとても好きな曲で、よく聞くのだけど、、、これまで聞いてきた中でも、やっぱり、非常に濃厚な演奏でした、、、表情豊かというか、深いというか、、能弁というか、、最終楽章の粘り気味は、なかなかすごいなあと思いました。だんだんとスローダウンしていって、ためにためて一挙に爆発させるというような、やや時代的なスタイルではあるけれど、あたしは、好きだな、こういう演奏、、
なんでも、N響を振るのは、20数年ぶりということでした。
大植さんは、あたしが最後に見た後から、アメリカとかで大活躍して、バイロイトにも日本人で初登場して、破竹の勢いのマエストロという感じをもっていたのだけど、、今回、調べてみると、朝比奈先生の後の、大フィルの音楽監督もされていたのでしたか、、
オーチャードホールでの大植さんを見た同じ年の10月、チェリビダッケのブルックナーを聞いて、それはそれは感動、、その日に息子が生まれたのでした。だから、90年は、あたしのとっては、結構メモらブルな年、、、
もうその息子も30歳! 今では、たまに、しょ~ちゅ~とか一緒に飲んだりして(大爆笑)。
あれから30年以上も経ったのか、、、大植さんのこれからのご活躍をいのります。