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Channel: 西野和馬のオーディオ西方浄土パート2
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音師匠にシベリウススピーカーを聞いてもらう、、、

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あたしが、あたらしいスピーカ―を入れて、いいいい!と騒いでいるものだから、あたしの師匠格の音もだちから連絡があった。

 

導入から1週間以上過ぎたのだから、ちょっと音を聞かせてくださいよ~とのこと。内心、あたしはたじろぎつつも、い、いいですよ~。師匠の耳で合格かどうか、、聞いてください、、 ということで、昨日午後、師匠が来宅。シベリウススピーカーと初対面となった。

 

所見で、これは、手作りですねえ。すごく丁寧に作ってありますねえと感心しながら、キャビネット(エンクロジャー)をしげしげと見て、触れる。師匠は建築関係のお仕事をしているので、木工とかにも詳しいのであります。 

 

これって写真でみると、もうすこし軽いつくりなのかなあと思ってましたが、実際みると、これは、ほんとに無垢の木を彫りぬいたみたい感じがしますねえ。特に、ベース面の厚味は、尋常ではないですねえ==とさらに感心されておる。

 

音はどうか、、

アンプはアキュE-800、デジタル系は、SA-10とMYTEK Digital 192DSDでのWAVファイル再生。ケーブル類は、全てインフラノイズ製。

 

先ずは、ECM系のピアノトリオ。

これは低音がすごく出ますねえ、、と感心されておる。さらに、いや、シンバルの音もしっかり出てる、ピアノ音にも全く濁りがない。これフルレンジですよね==といいながらドライバーに近づいて見ておられる。このドライバーの色(銅色)がキャビネット(ダークチェリー)の色と合ってていいですねえ。

 

女性ボーカルでは、いつもの矢野顕子のピアノ弾き語り。

う~ん、これは、フルレンジとは思えないですねえ。ピアノこまかい響とか倍音とかが、まったく歪感がなく、美しくなりますね。しかも、ピアノ低い音がび~んといううなり音までまじえてなっている。B&Wでは、こんな感じでは聞けなかったなあ。

それに、声がとても美しい。それぞれの音が、まったく混濁せず、スムーズになってますねえ。こんなフルレンジの音ははじめてきいたなあ。

 

オーケストラ・コーラスを(ワーグナーのパルジファルの最終部分をカラヤンBPOの録音)聞きます。

 

う~ん。これも、全く音が混濁してませんし、オケもコーラスの音もしっかり出てきて、定位がはっきり分かる。低音もすごく低いところまで出てますし、音全体が実に美しい。自然にす~っと出てきます。それに音場がひろい! スピーカーの音離れがいいんでしょうね。これがほんとにフルレンジ!? とまた驚かれている。

 

低音の出方は、B&Wとかと違いますね。ややスローかもしれないけれど、この低音ほ鳴り方は、ホールで生オケを聞いてる感じですよね。音楽全体に囲まれている感じがして、とても良いですね==とのこと。

 

しかし、オーケストラのフォルテシモで非常に大きな音になったときに、やや弱いというか、少しの濁りが感じられませんか?

 

と聞くと、、いや、全く気にならなかった、そう言われてみるとそうかもしれないけれど、もっと鳴らしこめば気にならなくなってくるのではないでしょうか==とのこと。

 

しかし、これがフルレンジとは、、と師匠がしきりに頭をひねっておる。エンクロジャーがこれだけ厚味のある板を使っていて、ひとつひとつ手作りで仕上げているのは、すごいですね。フルレンジのスピーカーとエンクロジャーが一体となって、この音を鳴らしているということなのでしょうね。

 

師匠は、過去あたしが所有したあたしの機器をほとんどを聞いてもらっている。特にB&Wのスピーカーについては、導入にも相当骨を折っていただいたのであります。その師匠が、

 

このスピーカーの音は、B&Wでは、出せない音ですね。西野さん宅で、鳴らしたB&Wのスピーカーをいくつか聞かせてもらました。いつも、大変に美しいと感じて、特にピアノの音などは、磨き抜かれた美しさだと感じていたのだけど、いつも、ある一定の枠内で鳴っているなあという感じがありました。しかし、シベリウススピーカーでは、その限界が無くなって、音楽が空間に全く自然に、、す~っと広がっていきますね。その雰囲気は、B&Wでは感じなかったなあ。

 

そうして、さらにビッグバンド、バイオリンいろいろと聞いていきます。

 

バイオリンの響がすごく良いですね。演奏者の細かい所作が分かる、

音楽の抑揚というか、うねりが感じられるスピーカーってあんまりないけれども、シベリウススピーカーでは、演奏家の気持ちの抑揚が伝わってきますね。

 

師匠はいつもだと、30分ぐらいでリスニングを切り上げるのだけど、今回の試聴は2時間弱におよびました。

 

聞きながら、師匠が、いねむりをはじめます。ふと我に返ると、あんまり気持ちの良い音なので思わず、寝てしまいましたと笑っておる。

 

そして「西野さん、、、これっていい意味で熟女の音ですよ、、」

 

と言われました。

 

「熟女の音ですか?」

 

と聞くと 

 

「そう若いと、その良さがわからない。ある程度、酸いも甘いも経験した末、わかる

 ほんものの良さ==というたとえです」

 

とにやにやしている、、

 

「熟女の音、、、」なんともすばらしい表現だなあと感心しました

 

これって、まだ鳴らして1週間ぐらいなのでしょう、、そしたら、これからますますよくなるってことですよね。もう西野さんにとっては、他のスピーカーは必要ないんではないですか==と笑っておる。

 

師匠は、自宅でJBLのユニットで自分で構成した、システムを玉アンプで鳴らしている。師匠の音と、あたしのシベリウススピーカーの音は相当違うけれど、師匠がこの音を大変気にいっていただいて正直うれしく思いました。 

 

こういうのが日本で全く知られてないのは、惜しいなあ。でも、日本のオディオマニアは、フルレンジなんか鼻から馬鹿にして、相手にしないのかもしれませんね。だから代理店が出てこないのかもしれない。だけども、シベリウススピーカーの音は、わたしたちのフルレンジの音の先入観を全くくつがえしますね。イギリス人はほんとに面白い。こういうスピーカーを実現してしまうのだからと苦笑しております。これほど音楽性の高いスピーカーは、あんまりないんではないか===とのこと。

 

このスピーカー、アキュのアンプでも、すばらしく良くなっているけれど、質の良い玉アンプで鳴らしたら、また違う世界がひろがるんではないでしょうか==とのアドバイスを受けました。

 

最後に、シベリウススピーカーの音、合格だってでしょうか?

 

と聞くと、、

 

師匠は、笑顔で、もちろん合格! しかし合格とか不合格とかの問題ではなくて、それ以上ですね。「シベリウススピーカー」は西野さんのスピーカーですね。

 

と笑顔で答えていただきました。

 

 

夜も、シベリウススピーカーで音楽を聞いた。

スコットハミルトンのサックスが、今までに無く官能的にうたいました、、、

 

 

 

 



 

 


 

 

 

 


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