最近、思いついてメインシステムのPC経由でYOUTUBEの動画・音が出せるようになりました。詳細は、追って書きますけれど、すこぶる音が良くて、なんで今までやらなかっただろうと、新しいオディオの領域が開けた感じで、大変面白くて、週末などついつい見過ぎて、ちょっと目が痛いのであります(笑)。
で、このところカラヤン全盛期の70年代、BPOと入れた画像を見ていました。
特に感銘を受けたのは、ブラームスの交響曲の映像。
カラヤンとBPOの懇親の1番と4番の演奏をフルで見ました。音もすこぶる良い! 感動してしまいました(笑)。
カラヤンの演奏にもグルーブがあるか? もちろんもちろん。
でも、フルトベングラーのそれは、だいぶ違うように感じました。カラヤンの演奏は、なんというか、鳴らすべくところを猛然と鳴らして、きれいに聞かせたいところは、もうものすごく美しくしたてる、、実に大した演奏だとは思うけれど、ちょっと「過剰」かなという感じもします。もちろん、演奏会場で生演奏で聞いたら、大興奮だと思うけれども、やや「戦略的」な音づくりかなあ~。
カラヤンのグルーブは、すごく前のめりで、ちょっと表層的なのかなあ。フルトベングラーのそれは、もっと重たくて、ぐっと音楽が前に進めようとするのをぐっと押しとどめようとするような、音楽の押したり引いたり(抑揚)が、音楽に大きなうねりというか波を作って、それが、とても「腹」に響いて、聞き終わって、なんとも深い音楽体験をしたなあと思います。
でも、カラヤンの演奏では、音響的快感が先ずはじめにあって、なにかこ~フルトベングラーの「形而上的」というか「哲学的」なエレメントは、少ないとあたしは、感じる、、やはり2人の指揮者の持つ「グルーブ」感が相当に違うことに起因するのかなあ。
でも、そういう音楽づくりをするカラヤンも、すごいし、あたしは、好きで、よく彼の盤も聞いている。
さて、明太ロックの元祖と言われるSUNHOUSE。
70年代のオリジナルメンバーの演奏や、その他の映像などを見て、この人たちの持つグルーブとフルトベングラーのそれは、何かしら通底するのではないかしらんと感じました。
SUNHOUSEの演奏。ものすごくうまい! 鮎川誠氏のギターを、あたしは初めてしっかり聞いたけれど、やはりすごい! そしてなにより、ベースとギターの出すグルーブ感は、深くて重くて体と心を揺さぶりますねえ、、あれ、これってフルトベングラーのグルーブととても似てる、、とあたしは、強く感じた、、
SUNHOUSEの動画とかを見てもらうとわかると思うけれど、彼らの様子と歌の内容とは、結構エロチックで、なんとも、当時としては、相当に破廉恥で、反社会的な感じであります。しかし、ふと、この感じは、ドンジョバンニのお話の底に流れる人間の根源的などろどろしたものと通底するんぢゃないかと思いました。SUNHOUSEのボーカルの菊さんの、いでたちは、ドンジョバンニのそれと、大変似ているのではないか、、
(真ん中がボーカルの菊さん)
SUNHOUSEの歌・演奏・音楽は、フルトベングラーの振った「ドンジョバンニ」とは、かたちは相当に違うけれども、底の方ではつながっているのではないか、、
人間の根源から出てくる音楽は、時代や演奏形式、作曲形態は、大きく違っても、聞いていて、同等の感動をリスナーに与えるということではないかなあ。
そんなことを愚考したのでした、、
さて、ひとつ前の記事の中にSUNHOUSEのドキュメンタリー画像を添付しました。
その中であたしたが、一番引き付けられた部分は、オリジナルメンバーでサイドギターを担当された方の現在を紹介した部分、、
もう絵にかいたような真面目なサラリーマンで、極くふつ~の家庭があり、もうすぐ定年で、お孫さんもいて、、、もうふつ~のおっさんが、還暦前にもう一度ロックをやるっていうくだり、、、
このドキュメンタリーは、10年ほど前に作られたもので、メンバーの皆さんは、すでに70歳近くになられているのだけど、映像の中のみなさんは、今のあたしとほとんど同じ年齢、、
あたしも、この歳で、まだ、友達とライブとかやってるけれど、今でないとできない演奏ってやっぱりあるよなあと思います。
実は、あたしらのバンド、、この夏、、コロナがやや落ち着いたので、お祭りとかで演奏してよ~って依頼されていて、お~しやるぞお!とか言って、練習してたのだけど、また感染が拡大して、お祭り自体がキャンセルになっちまって、、とても残念なんだけど、、
でも、また、、機会があったらやるからねえ、、
実は、ちょっと前にやったときに、演奏聞いてた人から
「最近、グルーブがようなったバイ!」
とほめられて還暦を超えたおっさんだけど大変うれしかったのでした。
すみません、、夏の愚考炸裂!でありました、、