台風通過の午後、思い立って2階のたタンノイ・スターリング初期型を、いよいよ1階のメインルームにおろして音を出し始めました。アンプは、今音もだちから借りてきたラックスマンの真空管品。ソースはCD。
このスターリング、、先の熊本地震で当時メインSPだったB&W802SDが大破して、途方に暮れていたあたしをみかねた音もだちが、使ってないから聞いてみればと貸してくれたもので、あれ以来、そのままずっと残っております。
ここ2年ほどは全く鳴らしてなかったのでした。もう出せばという声もあったけれど、この初期型のスターリングのたたずまいがなんとも気にいっていて、いつかしっかり鳴らしてあげようと手元に置いていたのでした。とうことで、このスピーカーをやっとしっかり鳴らしてあげているところです。
(2階で鳴らしていたころの写真)
2階に置いているときも、玉のアンプとつないで、思い出したように鳴らしていたときもあるけれど、なかなか納得できる音がでなかった。
今回はメインルースにセッティングして、ケーブルもインフラノイズのもの使って、鳴らしこむことにしました。
なにしろ久しぶりに鳴らすものだから、はじめは、ぼ~っとした音で、高域が針金みたいな感じで、うわ~これはいかんとか思っていたのだけど、そのうち落ち着いてきました。
昨日の夕方、鳴らしたときは、なかなかいい音でモーッアルトのカルテットを鳴らしてくれました。
音もだちが貸してくれたラックスマンの玉アンプとの相性がことの他良いみたいで、時間が経つにつれて、なるほどこれがタンノイ音かあと説得力のある音になってきました。
シベリウスやLS3/5Aとは全く違う鳴り方、、なんというか、独特のホログラフィック感というか3D感がありますね。同軸2WAYというのと、エンクロジャーがでかくて、箱成りがするというのもあるんだろうけれど、音の立体感がありますね。そうして、やっぱり弦の音が、いい意味でアラベスクというか線的に浮かんでくる、、低域もゆったり出て、、いやあ、これクラッシック聞くには、こういう鳴り方は、ぐっときますね。このスピーカーだけのキャラクターですね。
しかし、曲にあわせてボリューム合わせをきちんとしないと、ちょっとうるさく聞こえるときもあるので、気を付けて調整します、、ショスタコーヴィチの交響曲とかも、ちょい掛けしたのだけど、なかなかどうして、良い雰囲気で鳴らしてくれました。
一杯やりながら、クラッシックをホール感豊かに聞けるっていうのは、なにかこう結構「ハイカラ」な感じがして悪くないです。そもそも、スターリングの姿そのものが、いやこれは「英国調」ですねえ、、、
実は、このところタンノイの3LZなんかもいいなあと思っていたのだけど、いや、3LZいらないです(笑)。スタリングで十分だわ、、(笑)
実は、30年以上も前、東京のお店でタンノイのスピーカーをいろいろ聞かせてもらったことがあるのです。その時は、スターリングも、もっと高級な機種も、なにかこ~音がドロドロして、ぼ~つとしているふうに聞こえて、タンノイの音は全く気に入らなかったのでした。で、結局、音がしゃっきりしてクリアーなJBLS-5500を入れたのでしたが、、
タンノイの独特のいわばしぶい音は、年期が入らないとわかない類の音かもしれませんね。オディオはじめて30年以上たって、やっといいなあとわかる音、、、例えば、今実家で鳴らしているJBLのLE-8Tの、すんばらしいジャズの音、、なんて、、30年前は、どこがいいんだかちっともわからなかっただろうなあ(笑)。*実家LE-8Tについては、また後日、、
さて、台風が去って、昨日からちょっと朝晩は肌寒いほど、、、
タンノイの独特の音で楽しむクラッシック音楽は、なかなか秋のはじまりに合いますなあ、、、