火曜日の夜は、ご存知 牧野・生島両氏の「温故知新オーディオ歴史館」の時間ですよ。昨晩も聞いた、、
(左が萩原さん。氏の前においてあるのが復刻版A-10)
さて、今回の特集は雑誌「ステレオ時代」最新号の付録の往年の名プリメインアンプ NECのA-10。あたしも、この号は買ったのだけど、この本に重たいプリメインアンプが付いてくるっていう訳ではなくて、基礎となる基板が付録となっていて、パーツはあとで他に買って自分で作ってねという感じなのである。きちんと作って、別売りのリザーブ電源まで買うと、往年のA-10に勝るとも劣らない音質のアンプが完成するという訳なのであります。
(これがオリジナルA-10)
とうことで、今回は、このアンプ・基板の設計者である萩原氏をゲストに、実際にきちんと組み立てたアンプで鳴らしてみましょうという趣向、、、
今回は牧野さんが、自宅からハーベスの小型SPとナカミチカセットデッキと、往年のTEACのVRDS内蔵のCDPを持ち込んで、このアンプに接続して、実際の音をならして、そいつをマイクでひろって放送してしまったんでした。
で、当日の曲のリストはこれだったのだけど、、
出演:牧野茂雄、生島昇 ゲスト:萩原由久 ※元NECアンプ設計者・萩原由久氏に聞く「A-10」秘話 | - | |
思い出は美しすぎて | 八神純子 | BMGVictor234 |
My Love | Salena Jones with STUFF | VictorVICJ-60190 |
Round About Midnight | Manhattan Jazz Quintet | KingK32Y 6101 |
What A Defference A Day Made | Natalie Cole | ElektraWPCP 840 |
牧野さんが、設計者の萩原さんに、実際の音決めの際に使ったCDは何だったんですかという質問に答えて、マンハッタンジャズクインテットのライブ盤とナットキングコールを使用したと情報開示してくれました。
で、どちらも鳴らしてくれたのだけど、いやあ、すごくよかったですね。萩原さんのもっとボリュームを上げて再生してというリクエストで、再生の音量もあがり、、マイクを通しても、実にダイナミックレンジが広くて、エネルギッシュで、立ち上がりの早い音を聞かせてくれましたね、、
萩原氏によると、A-10の音の良さの秘密はやはり電源に会って、リザーブ電源を使うことで、内部に安定した電源を供給することができて、その結果音が良くなるということでした。それとあわせて、NECは、特殊な製品(軍事関係)を使っていて、潜水艦の部品と同じものを使ったりすることで(これはCD-10に適用したらしい)音の改善を図ったという説明がありました。
牧野さんが、A-10ってこれだけのもので、当時の定価だと完全に赤字だったでしょと聞くと、、
あとで、上司にばれて大変だったけれど、先ずはじめは買ってもらって、その後はならしていけばいいと思ったのですと萩原さん。
そうなると、NECのA-10っていうのは、尋常なアンプでないということですね。あたしも実は、一回だけ、ほんの短い間A-10を使ったことがあったけれど非常にエネルギッシュな音だったことと、天板がチンチンに熱くなったことを覚えています。うちのFirstwattぐらい熱くなりました、、
萩原さんはさらに、やはり筐体が重くなるど音質は確実に向上すると言われておりました。なるほどなあ、昔、長岡先生がアンプに上に鉛の板をいくつも置くことで音質が向上するんだって実践されていたのを思い出しました。
それにしても、牧野さんのもちこんだSPなどを復刻版A-10で鳴らした、MJQのライブの音はすごく良かった。あたしもこの盤探しましょっと、、
いや、このアンプを複数つかって、JBLの4344とか鳴らしたら最高ぢゃないですかあ!?
とあまりの音の良さに興奮気味なのでありました、
実はあたしも、この基板もってるんだけどなあ、パーツを買って、いちいちはんだ付けする気合がはいらないなあ、、完成品で出してくれたらいいなあ、でも、うちはもうアンプいっぱるあるからなあ、、
あたし的にはA-10よりもラックスマンのL-570なんだよなあ、
あっ、それはもううちにあるのだった、、